【ゲーム語り】個人的三大アドベンチャー紹介[Ever17]

前回かなりの文章量になってしまったこの企画!w

「さすがに長いな…w」と自分でも思いつつ、今回も……

 

懲りずに書いちゃお(*‘∀‘)♪

 

というわけで、“個人的三大アドベンチャー紹介”第二弾は、

“Ever17 -the out of infinity-“

の紹介です(=゚ω゚)ノ

 

このゲーム、結構多くの移植やリメイクをされているのですが、オリジナル版のリリースは2002年です。

……結構前だねw

 

2002年といえば……日韓ワールドカップの年か…
ベッカムのあのソフトモヒカンブームはなんだったんだろう…w

 

まぁそれは置いといて、早速いきましょう(;´∀`)

 

※注意※

今回もネタバレに配慮して記事を書きますが、このゲーム、決してWikipediaで調べないでください物語の核心部分というか、最大の魅力であるトリックの解説が堂々と載っています

 



―――Ever17 -the out of infinity-―――

 

このゲームは、サイバーフロントのゲームブランド“KID”からリリースされた“infinityシリーズ”と呼ばれる、“サスペンス系恋愛アドベンチャーゲーム”のシリーズの中の一作です。

この作品はシリーズの二作目であり、一作目である“Never7 -the end of infinity- “世界観自体は同一なのですが、キャラクターや物語は繋がってはいません

なので、“infinityシリーズ”はどの作品から始めても……というか、一つだけやるとかでも大丈夫です(・∀・)

 

しかし、恐らくこの“Ever 17”は、シリーズの中でブッチギリの知名度を持っています。

このゲーム、ウソか真“ある逸話”がありまして、発売前ファミ通のレビューでは、

『まぁ設定とかは面白いけど、中身はよくあるギャルゲーだよね』

という評価をされ、点数もそこそこ、特に何も注目されていない作品でした。

 

ところが、(詳しくは後述しますが)4つの”グッドエンディングルート”を見た後に解放される”トゥルーエンディングルート”が、凄まじく衝撃的な展開となり、口コミやネットで話題になった結果、“ファミ通が、異例の再レビューをする事態になった”という話があります。

ファミ通レビューは発売前の作品を1~2時間プレイして行うものらしいのですが、この作品はゲーム終盤に特大のサプライズを用意していた為、このレビュー方法では適切な評価がされていないという判断をされたようです。

その再レビューではレビュアーが最後までプレイしたらしく、その結果、レビュアーが軒並み高評価を付け、一気にスコアを伸ばしました

当時のファミ通のレビューは、ユーザーにとっては現在よりも大きな指針というか参考になるもので、これにより知名度が一気に上がったようです。

 

 

 

【ストーリー】

 

西暦2017年5月1日近未来(注:前述通り発売年が2002年なので当時からすれば15年後の近未来になる)の日本

祝日で賑わう人々の話題に必ず上る、あるレジャー施設があった。

その施設の名はLeMU(レミュウ)。かつて存在したかもしれない伝説の大陸”レムリア”から名づけられたこの施設は、4階層から成る大規模なテーマパークでありながら、施設を丸ごと海中に沈めているという、斬新な発想の巨大海洋テーマパークである。

多くの人々で賑わうLeMUに、その青年が一人訪れた。

時を同じくして、その少年もまた一人で、ここに。

海中をゴンドラで進み、魚の群れを見上げながら観光するという夢のような光景。だが、ゆったりと楽しめないままに、二人の時間はそれぞれに慌ただしく過ぎていく

 

その時、突如施設内に緊急避難警報が響き渡った

 

あってはならない事故――施設内への海水の浸水事故

一気にパニックと化すLeMU内部で、我先にと逃げ出す人々――

その青年とその少年は、逃げ切る事がかなわずLeMU内に閉じ込められてしまう

地上に繋がる第一層区画は完全に浸水し通行不可、鉄砲水が押し寄せる中、なんとか脱出経路を探す青年と少年は、同じ境遇の生存者達と出会う

地上への正規の通路は浸水により通行不可、その他避難経路や階段、エレベーターも使用不可になっており、外部との連絡手段も絶たれていた。彼らは、ただ助けが来るのを待つのみとなってしまった。

唯一の救いは、空気や食料は多少の余裕があるという事。ここで何日か生き延びられれば、きっと助けが来る―――

しかし、施設そのものの完全な圧壊は迫っていた。完全圧壊予想時刻は、5日後の5月7日午前4時30分頃

 

今すぐに命の危険があるわけではない、しかしこのまま助けが来ずに時間が過ぎれば必ず死ぬ――

緊張の弛緩不安・焦燥がせめぎ合う中、生存者達は生きてここから脱出すべく、協力して動き出すのであった。

 

 

 

 

【ゲーム内容】

 

ジャンルは素直にアドベンチャーです。

前回のダンガンロンパシリーズと違って、こちらはシンプルな“選択肢型アドベンチャー”であり、お話を進めながら、選択肢を選ぶ事でストーリーが分岐していきます。

主人公は二人おり、ストーリー紹介で出てきた青年少年です。

ただ、ゲーム的にはプロローグの最後で『どちらを主人公にしてプレイしていくか』の選択肢があり、任意で選択した方を主人公にその後のストーリーが進んでいきます

メインとなるキャラには全員立ち絵とボイスがついているのですが、選択した主人公の立ち絵とボイスはそれ以降は(その周回内では)表示・再生されなくなります

 

エンディングマルチエンディング方式となっており、選択肢によって結末が変わります

また、このゲームは(一応)恋愛アドベンチャーなので、攻略対象となるヒロインが存在しますが、青年編と少年編で攻略できる対象は固定されています。

青年編では“つぐみ”“空(そら)”というキャラ、少年編では“優(ゆう)”“沙羅(さら)”というキャラ、それぞれ二人ずつが攻略対象です。

この青年編・少年編で、それぞれ二人ずつ居る攻略対象ヒロインとの個別グッドエンディングを全て(2×2の4種類)見る事で、最後の攻略対象である“ココ”というヒロインのルートが解放されます。

そして、この“ココ”攻略ルートこそ、“トゥルーエンディングルート”なのですが……(※後述)

ちなみに、ノーマルエンド・バッドエンド共に結構な数があり、コンプリートは中々大変かもしれません(;´∀`)

なお、設定上は残された時間は5日間とされていますが、ゲームプレイにおいての制限時間は無いので、そこはご安心を_(:3 」∠)_

 

 

 

 

【魅力】

《謎が謎を呼ぶストーリー》

上記の“ゲーム内容”の項目で『(一応)恋愛アドベンチャー』と書いたのは、このゲーム、恋愛アドベンチャーなのは確かにそうなのですが、それ以上に“ミステリー”としての側面が強い為です。

普通にゲームを遊んでいると、あるキャラの不可解な言動や、奇妙な現象意味深な設定などが次から次へと出てきて、初回では『(゚д゚)???』となります。

これは、各編での攻略対象ヒロインとのグッドエンディングを見ても解決せず、むしろエンディング後にまで”大きな謎”を残してそのままその周が終わります。

……というか、一つのルートをクリアするとむしろ謎が増えます。

 

「じゃあ結局、いろいろ謎だらけなのに放置かい(゚д゚)!!」

……というわけではもちろんなく、例えば《青年編・つぐみルートで謎だった出来事が、少年編・優ルートで真相が判明する》というような、“そのルートでの謎が別のルートで明かされる”というものが多くあります。

わかる人にはわかる言い方をすると“ひぐらしのなく頃に”と同じような明かされ方ですw

 

ただ……

4つのグッドエンディングに到達してなお、全く明かされない謎が山のように残ります。

きっと青年編・少年編の計4つのグッドエンディングを見た人

『なるほどねー…でもなんだろうな、この違和感……なーんかノドに魚の小骨が引っかかっているような…痒い所に手が届かなくてもどかしいような……

という、一種の気持ち悪さを感じるでしょう。

 

……大丈夫。その違和感、気持ち悪さは”トゥルーエンディングルート”への布石です。

 

 

 

《度肝を抜かれる衝撃的なトゥルーエンディングルート》

これこそが未だにEver17が語り継がれる最大の理由であり、このゲーム最大の魅力です。

 

はっきり言います。

これまでの4つのグッドエンディングルート含め、あらゆるエンディング・ストーリー・謎・出来事・違和感・キャラクターは、全てこのトゥルーエンディングルートの為の前フリです。

 

このゲーム、物語というかゲーム全体に“ある一つのドデカいトリック”が仕込まれていましてあらゆる謎はこのトリックを隠蔽する為に存在します。

驚くのは、ゲームの説明書までもがこのトリックに関わっているという点です。詳しくは言えませんが、全てを知った後に改めて説明書を見てみると、巧妙に計算されている事がわかります。

 

そして、言うまでもありませんが、このトリック(物語の真相)をプレイヤーに叩きつけるのが、”トゥルーエンディングルート”です。

 

このトゥルーエンディングルートでは、これまでの全ての伏線が、怒涛の勢いで回収されていきます

“点”となっていた全ての謎や違和感が、一気に“一本の線”に繋がっていく………

 

 

このカタルシスがとてつもないわけですな(゚∀゚)!!

 

 

そして物語は加速していき、最後に辿り着く結末は………

これは言わないでおきましょう( *´艸`)ムフフ♪

 

この展開というか流れは、野球で言えば

“9回裏ツーアウト・フルカウントからの代打逆転サヨナラ満塁日本一決定ホームラン(お釣り無し)”

のような超劇的な展開です。これまたわかる人にはわかる言い方をすれば、元・近鉄の北川のアレです!w

 

ちなみに。

このゲーム、アドベンチャーゲームとしてはかなり有名で、“ミステリー系アドベンチャーの歴史に残る”とまで言う人もいる程なんですが、他のジャンルを代表する作品と比べると、知名度的にはだいぶ劣ります

それは、“メーカーが業界大手ではない”という理由もあるのですが、それ以上に、これまでに“コミカライズ化やアニメ化、ノベル化、実写映画化などのメディアミックスを一切やっていないという理由が大きいです。

 

なぜしないのか?理由は簡単。

“このゲームの根幹を成すトリックが、ゲーム以外のメディアでは成立させる事が不可能”

だからです。

 

映画には映画の、マンガにはマンガの表現方法があります。

映像があるから出来る表現やトリック、映像が無いから出来る表現や演出、絵だから出来る表現や伏線張り……

そういった、“各メディアだからこそ出来る表現”が多くありますが、このEver17は”ゲームだからこそ出来るトリック”を非常に巧みに利用しています。

よく叙述トリック系の小説が実写映画化される時のアオリ文句として『映像化不可能と言われた作品を実写化!』などがありますが、大抵の場合、トリックの根っこは変えずに、伏線の張り方を映像ありきのものにうまく変更した事で成立した作品が多く見られます。

 

ただ、このゲームに関しては個人的には『マジで不可能』だと思います

正確に言えば、『そっくりそのままやろうとすれば、一応形的には出来るけど、物凄く不自然なものになり明らかに違和感が残ってしまう』し、じゃあ自然な感じで演出しようとすれば、おそらくトリックの設定そのものの大幅な変更が必要になります

それじゃ意味ないですもんね(;´Д`)

 

そんなわけで、発売から15年以上経過している現在でも移植やリメイクは何度もされていますが、メディアミックスは一度も行われていません。(設定画集やサントラは発売してます。)

ゲームでしか出来ない体験というのも貴重なので、このままでいいと個人的には思いますけどね(;´∀`)w

 

 

 

 

【難点】

さて。そんなEver17ですが、割とデカい難点が2つあります。

これを許容出来るか否かで、このゲームの評価は変わってくるかもしれません(;´Д`)

 

《設定の割にやたら間延びして、緊張感が無い》

設定上は”5日の内になんとかしないと死んでしまう”という状況です。

にも関わらず、全体的に緊張感がほとんどありません

酸素と食料は足りているので、それを巡った争いは無いし、『協力して脱出する』というのが下地にあるので相手を出し抜いたり、殺伐とした雰囲気はほぼ無いです。
(ただ、異様にこちら(特に主人公)を警戒しているというか、心を開かないキャラが一人だけいます。それはある重要な理由があるのですが、それを知らないと「なんなんコイツ(# ゚Д゚)」ってなりがちですw)

それに付随するのですが、中盤がかなり間延びした展開が続き、肝心かなめのトゥルーエンディングルートにいくまでにダレてやる気を失くすという可能性があります。

これはXbox360移植版ではかなり改善されました。

ところが、この箱○移植版はエンディングの追加などがされたものの、それまで2Dだったキャラの立ち絵が3Dになり、あまり芳しい評価を受けていません(;´Д`)

あちらを立てればこちらが立たず……ですね(´・ω・)

 

 

《トゥルーエンディングルートのヒロイン”ココ”のキャラ》

再三記述したように、このゲームでは青年編で2人・少年編で2人、計4人のキャラのグッドエンディングを見る事で、最終ルートである”ココ”ルート(トゥルーエンディングルート)が解放されます。

まぁここまで言えば自明ですが、ココは物語の真相に関わる超重要人物です。

なのに、よりによってそのココが、かなりぶっとんだ電波系キャラなんです(;´∀`)

この電波系という要素は、物語の真相にわずかながら関わってくるものの、そこに辿り着くまでは人によっては苦痛にしか感じない可能性があります。

上述した『間延び問題』と併せて、このゲーム、途中で『もういいわ…』って投げてしまう人が結構います(;´Д`)

個人的には非常にもったいなく感じるのですが、嫌々プレイしてもしょうがないですしね……(´・ω・)

 


まとめ

という訳で、“Ever17 -the out of infinity-“の紹介でした!

良い所と悪い所がハッキリしているゲームですが、このトリックのアイデアと、それを明かされた時の衝撃は、やはりアドベンチャーの歴史に残るものであるのは間違いないです。

機会があれば、一度はプレイしてみてほしいゲームですね(*´з`)♪

 

ただ、一つ問題があって、このゲームは移植は結構されているのですが、現世代機ではリリースされてないんですよね……(;´Д`)

オリジナルのPS2版を始めとして、PSP版Xbox360版などがありますが、旧世代機ですもんね……(;´・ω・)

今一番手に入れやすいのは、PCでのダウンロード販売ですかね……
http://maginodrive.jp/ext/infinity.html

それほどスペックは要求されないはずなので、よほど古いノートPCとかじゃない限り動くと思いますが、事前の動作環境チェックはしておきましょう(;・∀・)

 

一応、その他機種版のリンクを載せときます。

PS2版(オリジナル版)↓

 

PSP版↓

 

Xbox360版↓

 

その他、Windowsのディスク版などもありますが、プレミア価格になっているので、PC版なら上記の公式から買った方がいいですw

 

結構古いゲームですが、お時間・興味があれば是非プレイしてみてください(=゚ω゚)

正直、”あの衝撃”を受けた人のリアクションが見たいですw

 

ではこの辺で!

そいでは!ヾ( ´ー`)ノ

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