【東方LW】ストーリー第2章完結!めっちゃ面白かったです(・∀・)♪

先日記事にしました東方ロストワード(以下、東方LW)ですが、やっぱり節目節目でちょくちょく記事にしていく事にしました(;´∀`)w

なお、東方LWに関しては私自身が初心者であるため、攻略記事ではなくプレイ記事・感想記事というスタンスでやっていこうと思います(´・∀・)

さて、今回の記事は、7日のアプデで後編が追加されて完結した、ストーリー第2章のお話です(・∀・)!

 

7日のアプデでは、自動でスキルやスぺカを使用してくれる【フルオート】機能の実装や、不具合修正、アイテムパックのリセットなどが行われましたが、メインとなるのはストーリー更新とフェス開催ではないでしょうか。(フルオート機能の実装はかなり重要なところですが…)

今回の記事では、完結した第2章ストーリーのお話と、豊姫実装フェスのお話を書こうと思った……のですが、ストーリーを書いていたら恐ろしく長くなってしまったので、豊姫フェスの話はまた今度にしたいと思います(;´∀`)w

 

個人的に、東方LWのストーリーはかなり面白いので楽しみにしていました(・∀・)!

ではでは、第2章のストーリーはどうなっていったのかを見ていきましょう(*´ω`)♪

※以下の文章には東方LW第2章のネタバレが含まれます。また、スクショの『エマ』という名前は私のプレイヤーネームで、東方LWの主人公です。

 

 

 

《第2章ストーリー》

 

 

[第2章前編のおさらい]

 

【プロローグ】

 

物語は『文々。新聞』で『紅魔館で赤い封結晶が見つかる』という記事を読んだ霊夢主人公が、紅魔館へ向かう所から始まります。

咲夜に案内されてレミリアと話をしていると、魔理沙とパチュリーが現れました。

魔理沙は、いち早く赤い封結晶が紅魔館にある事を知り、パチュリーの目の前でマスタースパークをブっ放したようです。(その様子を射命丸が見ていて、新聞記事にしたとの事。)

霊夢は魔理沙の行動に驚き「ある事を知ってたなら私にも知らせなさいよ!」と言いますが、魔理沙は「だってお前問答無用で封印するだろ?」とのんきにしています。

霊夢は、封印してから調べても遅くないと言いますが、魔理沙は、先を越された事が悔しいんだろー!と霊夢をからかいながら、魔法使いである自分たちに任せるように言います。

パチュリーは、種族としての『魔法使い』となる術を行っていない『普通の人間』である魔理沙が、膨大な時間が掛かる研究をしている事に呆れますが、魔理沙は持ち前の熱意と執念で乗り越えると笑います。

さて、赤い封結晶を研究対象にしたがっていたパチュリーですが、霊夢が封印する事を宣言すると、あっさりと引き下がりました。

曰く、別の赤い封結晶を見つければいいだけの事。魔法使いの長い寿命からしたら、百年だろうと千年だろうと、大した時間ではないと。

それを聞いた魔理沙は、何かを考えているようでした。が、主人公に声を掛けられると、「ガラになく考え込んでしまった」とお茶を濁します。

 

そういう訳で、紅魔館にある赤い封結晶を封印する事になった霊夢。
咲夜に「霊夢に渡していいのか」と問われたレミリアは、パチュリーにあげたものだからそれをどうするかは自由、むしろ自分も赤い封結晶が封印されたらどうなるかを見たい、と答えました。

(第1章で明かされた『赤い封結晶』の正体は『【ロストワード異変】が起きている、並行世界の幻想郷への移動ポータル』でした。
しかし、その事実は、第1章で並行世界に飛ばされた霊夢・魔理沙・早苗達は、元の世界に帰って来た時には覚えていませんでした。
覚えているのは主人公と紫のみでした。)

さて、赤い封結晶をどうするかを話し合う面々でしたが、魔理沙とパチュリーは霊夢と主人公が来る前に既に触ってしまっていました。
ただ、特に何か起きた訳ではなかったようです。

それを聞いて安心した霊夢は、主人公に赤い封結晶を渡しますが、主人公が触った瞬間にポータルが開き、魔理沙の助けも間に合わず、主人公と霊夢は赤い封結晶に吸い込まれてしまいました。

 

 

 

【第1話】

 

気が付くと、二人は謎の部屋の中に居ました。

霊夢は、ここが前回(第1章)の時と同じく、並行世界の幻想郷である事を察知します。

主人公は、霊夢に『並行世界の幻想郷の記憶』がある事を不思議に思い、質問しますが、霊夢は何のことかわからないようです。

主人公は、この霊夢の反応から『霊夢達は、並行世界の記憶は元の世界に帰って来た時には忘れているが、別の並行世界へ行った時には思い出す』という事を知ります。

とりあえず状況を理解する為に、紫に連絡を取ろうとしますが、紫は反応しませんでした。

 

 

と、そこにフランドールが現れます。

この部屋はどうやら、並行世界の紅魔館の地下室……フランの部屋のようです。

フランはとりあえず暴走状態ではなく『会話が出来るモード』だったため、霊夢は主人公を紹介しますが、フランは霊夢が本物かどうかに疑いを持っているようでした。

そしてフランは謎のセリフを言います。

『約束』を守りに来てくれた――

この世界では、フランと霊夢は何かの約束を交わしたようですが、当然ながら霊夢(と主人公)には何の事だかわかりません。

そんな霊夢を見てフランは、

と続けます。

さらにフランは、霊夢と主人公はここから出てきたと言って、青い封結晶を見せます。

これを見て、霊夢と主人公は【赤い封結晶は『入口』、青い封結晶は『出口』】という事実を再確認すると共に、やはりここが並行世界の幻想郷である事を確信します。

 

『赤い封結晶に吸い込まれて並行世界の幻想郷に辿り着いた』という事は、この世界でも【ロストワード異変】が起きているという事。

世界から『何かの言葉が失われた』事によりその言葉が指す概念が暴走して起きる、幻想郷そのものの存亡に繋がる大異変。それが【ロストワード異変】である。これは数多の並行世界で起きており、いずれ元の世界にも侵食するという性質を持っている。

解決するためには、別の世界から来た霊夢や主人公達が、その『失われた言葉ロストワード』を探り当てなければならない。

並行世界に来た霊夢達にもロストワード異変の影響は出るため、霊夢達もまたその言葉が何なのかは、並行世界で起きている事を調査しながら探る必要がある。

主人公が持つ謎の筆記帳。それだけが唯一すべてを記録しており、『ロストワード』の答えは筆記帳の中にある。

第1章では【博麗】という言葉がロストワードとなっていた為、幻想郷と外の世界を隔てる結界『博麗大結界』がその性質を暴走させ、あらゆるものを幻想郷に流入させてしまい世界をメチャクチャにしてしまっていた。

 

さて、霊夢はこの事を踏まえて、考え付くあらゆる言葉を発してみました。

博麗・紅魔館・白玉楼・永遠亭・幻想郷……

色々な『言葉』を言ってみるものの、筆記帳は反応しませんでした。

しかしそれも当然の事、この世界に来た時点で、霊夢達にも『ロストワード』の影響は出ているため、調査しなければわかりようが無いのです。

 

そんな霊夢と主人公のやりとりをつまんなそうに見ていたフランは、自分が除け者にされている事をブーたれながら、こんな事を言いました。

かつて、紅魔館当主であり、フランの姉・レミリアが起こした『紅霧異変』。

その時、暴走を懸念されていたフランは、地下室に幽閉されていました。

この幻想郷は、あの異変から千年後の世界の幻想郷のようです。

そして感情の昂ぶりから、フランは暴走を始めます。

弾幕ごっこで霊夢達に襲い掛かってくるフランですが、応戦してひとまず落ち着かせる事に成功しました。

 

 

フランを満足させ落ち着かせた霊夢は、とりあえず知識者であるパチュリーに会うため、紅魔館の大図書館を目指そうとします。

フランは、霊夢が『約束』を守りに行くと解釈しますが、やはり霊夢は何の事かわかりません。

しかし、当のフランも『約束』が何なのかはよくわかっていませんでした。

とりあえずこのままではラチが明かないので、霊夢達は大図書館を目指して出発しようとしますが、フランは着いていきたいと申し出ます。

『きっと『約束』を思い出す手伝いが出来る』とフランに泣きつかれた霊夢は、フランも一緒に連れて行く事にしました。

 

 

 

【第2話】

 

一行は、地下室から上に上がり、パチュリーがいるであろう大図書館を目指します。

しかし、霊夢は紅魔館の構造に違和感を覚えていました。

大きな洋館であるはずの見知った紅魔館とはまるで違い、螺旋状の階段などが設置されており、非常に高い建造物となっています。

これもロストワード異変の影響か…と霊夢が思っていると、フランがこんな事を言いました。

この世界の『紅魔館』は『館』ではなく『塔』となっているようです。

そしてフランは、こうも言います。

紅魔館に住む魔女…元の世界の幻想郷では、該当する人物はパチュリーだけでした。

しかし、

『紅夢の魔女』。この紅魔塔の最上階には、謎の『紅夢の魔女』なる人物がいるようです。

一体どういう人物なのかフランに聞いてみるも、

どうやら、『紅夢の魔女』は、咲夜とパチュリーが読み聞かせてくれた絵本の登場人物のようです。

 

なんとも要領を得ない返答に霊夢がいろいろ考えていると、紅魔塔の妖精メイドたちがやってきました。

どうやら、フランが勝手に行動しないように、パチュリーが指示した見張りのようです。

霊夢はフランに『どうしたいか』を聞きます。

フランは少し考えた後、せっかく部屋から出れたのだからもっと遊びたい事、そして、

『約束』のため、霊夢と主人公を『紅夢の魔女』に会わせる事を決意します。

霊夢とフランは、協力して妖精たちとの弾幕ごっこを制します。

霊夢は、フランに追いかけられる妖精たちに同情しながらも、わざと妖精たちを見逃し、パチュリーに報告が行くように仕向けました。

 

 

さて、ようやく図書館に辿り着いた一行は、パチュリーを探します。

すると、パチュリーの使い魔である小悪魔が現れました。

小悪魔は、人間であるはずの霊夢が千年前と変わらない姿で目の前にいる事に驚きます。

霊夢は小悪魔に主人公を紹介し、自分達が別の並行世界の幻想郷から来た事などを説明すると、小悪魔は図書館にあるSF小説を知っていたため、実際にそういう事態に立ち会えて喜んでいました。

ただ、小悪魔は妖精メイドたちからフランの保護と霊夢たちの捕縛の依頼を受けていました。

主であるパチュリーに報告するためにも、一応戦ったという事実を残さないと…とマジメな小悪魔は、弾幕勝負をしようとします。

しかし、霊夢との弾幕勝負では小悪魔に勝ち目はありません。そのため、小悪魔は主人公を標的にしようとしますが……

あろう事か、フランが相手に名乗り出てしまいました。

焦る小悪魔は、

と懇願するも、手加減を知らないフランに、哀れコテンパンにされてしまいました。

 

とりあえず小悪魔からパチュリーがどこにいるかを聞いてみると、どうやらパチュリーは図書館を魔法で迷宮化し、その最奥にいるようです。

小悪魔は瞬間移動で行き来できますが、霊夢達はそれは出来ません。また、飛ぶと余計に迷うという事で、霊夢の経験則から歩いて探す事にしました。

しかし、行けども行けども迷宮化した図書館を攻略する事が出来ません。

 

すると、フランが『こんなに楽しい事に誘ってくれたお礼』として、『紅夢の魔女』の絵本の話をしてくれました。

ここまでフランが話した時に、霊夢が口を挟みます。

そう、絵本の内容と、現在の状況が瓜二つになっていたのです。フランは『千年間ずっと聞かされてきた絵本の話だよ?』とハテナマークを浮かべます。

霊夢は、絵本の作者はまるで預言者だと言いますが、フランの返答は、

というものでした。

『紅夢の魔女の物語』の絵本の作者は、パチュリーでした。

霊夢は『この絵本の物語は、実際の紅魔塔がモデルではないか』とフランに問いますが、フランにはよくわからないようでした。

 

その時、主人公は、迷宮化した図書館の壁に掛けてある調度品の中に【太陽と十字(アンク)】を組み合わせたような飾りがある事に気付きます。

フランが話してくれた絵本の物語。その中の、

この一文がヒントでした。

物語を知っている者でないと、突破出来ない迷宮だったようです。

と、その時別の小悪魔たちがその調度品を持ち去ろうとしました。

その様子を見た霊夢は、それが【太陽のアンク】である事を確信、フランと共に小悪魔たちを追いかけて撃破します。

 

【太陽のアンク】を手に入れた霊夢は、絵本の物語のように、

本を焼こうとしますが、そこにパチュリーが現れます。

 

思っていた流れとは違いましたが、無事パチュリーに会う事が出来た一行。霊夢は、この世界ではパチュリーと初対面となる主人公を紹介し、小悪魔から報告が行っているかを確認しました。

パチュリーは小悪魔から報告を受けてはいましたが、『千年前の姿と変わらない霊夢』がいる事に驚いていました。

同時に、フランに対しては、

とお説教しますが、特にお咎めはありませんでした。

 

霊夢はパチュリーに、元の世界へ帰りたいが紫と連絡がつかないためにパチュリーを頼りにきた事を伝え、絵本の内容は実話を基にしたのではないかという事を問いますが、パチュリーの返事はのらりくらりとしたものでした。

結局霊夢は、とりあえず、

と伝えますが、パチュリーは『現実は童話のようにいかない』と言い放ちます。

さらに、

と、霊夢は本気で燃やそうとしていた訳ではなかったとはいえ、こじれたら弾幕勝負で決着を付けるのが幻想郷。

そう言う霊夢に、パチュリーは目の前にいるのが霊夢本人だと確信するのでした。

 

弾幕勝負は霊夢&フランとパチュリー&小悪魔の戦いとなり、霊夢&フランが勝ちました。

改めて、霊夢からこの世界からの帰還方法を聞かれたパチュリーは、こう答えます。

ロストワード。やはりこの世界でも、この異変の解決無しでは元の世界には戻れないようでした。

 

そしてパチュリーが話した情報をまとめると、

・『失われた言葉』に関わる因果は全て崩壊し、上書きされてしまう。
・因果が上書きされてしまった事で、この世界は数多の並行世界から孤立・分離してしまっている。
・千年間、パチュリーはあらゆる観測と調査を行ってきた。その結果、上記の結論に辿り着けた。
・『紅夢の魔女』は実在する。その誕生を原因として、この『「並行世界から隔離されてしまった世界」が生まれる』という『結果』が上書きされた。
・霊夢達は『運命の漂流者』とでも言ったところ。
・紫は千年間音信不通。しかし、『並行世界の存在』と『ロストワード』というヒントを残してくれた。
・それを基に研究した結果が『因果の上書き』という結論と、この世界が孤立しており、他の並行世界から認識されない世界であるという事実の判明。
・追加で千年は研究しないとこの結論は覆せない。おそらく境界が成立していないため、紫の能力をもってしても介入・制御不可能。
・あらゆる方法を試してみたが、解決不可能だった。フランの能力も無意味。
・唯一の解決方法は『ロストワード』を見つける事。それさえ見つかれば、因果は元に戻る。そうすれば紫の介入も可能となる。
・『紅夢の魔女』は、全身から断続的に爆炎と高熱を放出し続ける存在。ただそこに居るだけで、あらゆるものを焼き尽くし、近付く事さえも困難。
・『紅夢の魔女』の爆熱を避けるために、紅魔館は紅魔塔へと生まれ変わった。
パチュリーたちが『紅夢の魔女』と呼ぶ存在。その正体・名前こそが『失われた言葉』であり、この世界のロストワードそのもの。

という事でした。

 

この事から、この世界におけるロストワード異変の解決への道筋が見えてきました。つまり、

という事です。

 

しかし、これは簡単な事ではありません。

『失った言葉を思い出す』という矛盾。いわば『最初から何も知らない』のに、それを『思い出す』という事になります。

パチュリーは、ロストワードを見つけるのは不可能かもしれないとこぼします。

燃えてしまった本は元に戻せない。それが、『世界に一冊しかないもの』なら尚更不可能。

『千年前に失われた言葉を見つける』という、絶望的な状況であり、誰も解決出来なかった問題でした。

しかし、霊夢はそんなパチュリーに問いかけます。

確かに、『紅夢の魔女』の爆熱は徐々に強まってきていました。

パチュリーの防護魔法も限界に近付いています。

 

確かに、パチュリーたちだけでは打つ手はありませんでした。

しかし、今は状況が変わりました。

そう、今は霊夢と主人公がいます。

特に、この世界では存在するはずがなかった霊夢は、この異変解決の大きな鍵でした。

 

この世界のロストワード異変を解決するため、霊夢は、紅魔塔の最上階を目指す事を決めます。

フランが言う『約束』は何の事かはわかりませんが、とにかく最上階に向かう事は決定しました。

パチュリーも事の顛末を見届けるために同行する事となりました。

 

 

 

【第3話】

 

図書館を抜けた先に広がっていたのは、なんと広大な森でした。

建物の中に森がある事に驚く霊夢と主人公ですが、どうやらこの森はパチュリーが魔力伝導効率を考えて造った『魔法の森』のようです。

紅魔塔は、自律建設の魔法で、千年間増築に増築を重ねてきました。

そのメイン動力源は、地下から汲み上げたフランの魔力でしたが、それを効率よく伝達するために、設計者であるパチュリーの案で、この森が造られました。

千年もの間、自律的に増築を続ける紅魔塔の最上階なんて、どのくらい上にあるのかと問う霊夢ですが、パチュリーは長大な寿命を持つため、気にした事もありませんでした。

 

霊夢が文句を言っていると、そこに、

紅魔館のメイド長・咲夜が現れます。

パチュリーは、ちょうど咲夜に協力を頼もうと思っていたらしいのですが、咲夜は『フランもパチュリーも、霊夢らしき何者かにたぶらかされている』と判断し、攻撃を仕掛けてきました。

弾幕勝負は霊夢の勝ちに終わり、咲夜はその弾幕から『本物の霊夢』であると判断しました。

 

ここで、霊夢は一つの疑問を口にします。

霊夢は、咲夜が吸血鬼化したのではと疑いますが、咲夜の返事は、

でした。結局、なぜ人間である咲夜が生きていて、千年前と姿が変わっていないのかはわかりませんでした。(ここら辺はメタ的な理由なので、ストーリー的に深い意味はありません。もしかしたら咲夜自身の能力の結果かもしれませんが。)

 

さて、誤解も解けたところで、パチュリーは咲夜に『昇降機』を使う事を説明、同行するように命じました。

咲夜は承諾し、以降同行する事となります。

 

霊夢は、『昇降機』とは何かを訪ねます。

どうやら、パチュリーは咲夜の能力を応用し、一区画丸ごとを『昇降機』としたようです。仕組みとしては、塔の伸長に合わせて咲夜の能力で空間そのものを収縮する事で、一気に最上階まで昇れるようにした…との事です。

これを使えば、どんなに紅魔塔が高くても、時間の制約無しに最上階まで辿り着けます。

 

『昇降機』区画に向かう道中で、霊夢はフラン・パチュリー・咲夜に、『紅夢の魔女と面識があるか』を尋ねました。

フランは『お話の中に出てくる子だからわからない』ようでしたが、パチュリーと咲夜は面識がありました。

咲夜の話では、体から噴き出す爆炎と高熱の弾幕は際限が無く、『紅夢の魔女』自身も苦しんでおり、制御が出来ていない様子に見えたとの事でした。

また、パチュリーからは「『紅夢の魔女』は『自分自身の隔離』に協力的だった」という話が聞けました。

自主的に紅魔塔の最上階へ昇り、そこに留まり続けているようです。

この事から、『紅夢の魔女』は自身が周囲に加える危害について理解しており、しっかりとした理性がある事がわかりました。

 

そして、パチュリーの口から、『紅夢の魔女』の正体に迫る発言がありました。

『紅夢の魔女』は、自分たちが知っているはずの者。

その発言に、霊夢は心当たりがありました。

その発言に驚くパチュリーと咲夜。もし当たっていれば、早くもこのロストワード異変は解決する事になります。

霊夢が出した名は、、

藤原妹紅でした。

迷いの竹林に住む、不老不死となった蓬莱人で、輝夜の永遠の宿敵である妹紅。炎の妖術を得意とする彼女は、確かに爆炎・高熱を放出する『紅夢の魔女』になり得る存在かもしれません。

 

しかし……

残念ながら、妹紅は『紅夢の魔女』ではありませんでした。

むしろ、紅魔塔の建設においてアドバイスをしていたようです。

さらに言えば、異変が起きた際には永遠亭も歴史上に現れ、輝夜や永琳などの月人からも技術提供があったようです。

 

『昇降機』区画までは、まだかなりの距離があり、飛んで行くと木々が邪魔で逆に効率が悪い事から歩いていた一行ですが、夜になった事からキャンプをする事になりました。

『そもそもこの森に夜があるのか』と驚く霊夢ですが、パチュリーによると、自然環境を最大まで再現しているとの事でした。

パチュリーは意外にも楽しんでいるようです。

霊夢はパチュリーに同行した理由を尋ねます。

理由は二つ。一つは『再び紅夢の魔女を観測するため』。もう一つは『ロストワード異変の解決をこの目で観察するため』でした。

パチュリーはそこまで言うと疲れからか寝入ってしまいました。

 

咲夜と霊夢は、妖精のいたずらやその他の危険を考え、周辺の見回りを担当する事になり、霊夢はフランに主人公の護衛を任せます。逆に、主人公は咲夜から『フランの話相手になって欲しい』とお願いされました。

 

二人が見回りに行った後、フランと主人公は楽しくお喋りしていました。

フランは、主人公の事を聞こうとしますが、主人公に記憶がない事がわかると、慰めてくれました。

そしてフランは、『紅夢の魔女』の別のお話をしてくれました。

《むかしむかし あるところに ひとりの女の子がいました。
女の子には 夢がありました。
それは 物語に出てくるような 何でもできる魔女になることでした。
女の子は 家から飛び出しました。
森の奥でひとり 魔女の勉強を続けていると
ある日 不思議な少女と出会います。
魔女でもないのに 少女は 何でもできました。
驚いたことに 女の子が憧れてきた姿そのものだったのです!
女の子は その少女のことを すぐ好きになりました。
ふたりは 毎日のように遊び いろんな場所へ 一緒に行きました。
そして 仲良くなっていくうちに 女の子は あることに気づきました。
不思議な少女は 何でもできるけど 何も持っていない子だということに。
いつしか女の子の夢は 魔女になることから 少女の友だちになることに 変わりました。
その子だけのため その子の唯一の友だちになってから 自分は魔女になろうと 思ったのでした。
大切な友だちとの 楽しい思い出を 女の子は 永遠に失いたくないと願いました。
だから 魔法を使いました。
女の子は 月を鏡に見立てて その中に思い出を書き写す魔法を かけました。
少女との 楽しい日々をすごすたびに 日記のように書き溜められる つたないながらも強力な魔法。》

『そしてその女の子は……』

ここまで言うと、フランは眠ってしまいました。

 

そこにパチュリーが現れます。フランの話をこっそり聞いていたパチュリーに疑問が浮かびます。

パチュリーが知らないこの物語。おそらく咲夜も知らないでしょう。

では、フランが話してくれたこのお話は、一体何だったのでしょうか?

今は、その真実は誰にもわかりませんでした。

 

翌朝。主人公は、咲夜からフランを寝かしつけてくれた事を丁重に感謝されます。

恐縮する主人公でしたが、咲夜はお礼にと『紅夢の魔女』に関する話を聞かせてくれました。

『紅夢の魔女』が誕生した時、咲夜が見たのは、主であるレミリアが『紅夢の魔女』に弾幕勝負を挑んだ光景でした。

レミリアは『紅夢の魔女』が誕生した瞬間、その危険性を瞬間的に察知し、すぐに飛び込んで行ったようです。

 

霊夢は、話を聞きながら『もしかしたら、レミリアが『紅夢の魔女』ではないかと思った』と口にします。

それは、ここまでの道中で、紅魔館の主であるレミリアの姿を見ていないどころか、話題にも上らなかったためでした。

さらに、

こういった理由から、レミリアを怪しんでいたようです。

 

しかし、咲夜の回答は驚くべきものでした。

強大な妖怪である吸血鬼・レミリアは『紅夢の魔女』との弾幕勝負に敗北し、千年間眠りについたままでした。

霊夢も、これには衝撃を受けます。

復活を早めるための補助は続けているものの、千年が経過してもまだ目覚める様子はないようです。

 

咲夜の話によると、

・生まれたばかりの『紅夢の魔女』の弾幕は、ルール無用の不可能弾幕だった。(通常、スペルカードルールでは回避不能の弾幕を展開する事は許されない。)
・レミリアはそれにすぐに気づき、紅魔館の全てを魔女の隔離に充てる事を即決。自分が魔女の弾幕を引き受ける事で、咲夜やパチュリーが動く時間を作った。
・パチュリーが塔の基礎設計を築き、レミリアが弾幕を交えつつ魔女と対話して塔の頂上へと誘導した。
・レミリアの、自身を賭した行動が全てを救ってくれた。

との事でした。

霊夢は『多少美化されてるように聞こえるが、レミリアの行動自体は真実だ』と確信するものの、あの強大なレミリアを千年間の眠りにつかせるほどの『紅夢の魔女』の炎熱弾幕に、大きな衝撃を受けるのでした。

 

 

 

[第2章前編終了時点での謎]

 

………さて、前編のおさらいだけで恐ろしく長くなってしまいましたが、ここまでの謎をざっと挙げると、

・なぜ紫は千年間音信不通になっているのか?
・フランが言う『約束』とは?
・パチェが言うフランの『役目』とは?
・フランが話した謎の物語は何なのか?

…と言った所でしょうか。

 

『紫が音信不通になっている理由』『この世界が並行世界と切り離されているから』『きっと寝ている』と示唆されていましたが、、果たして本当にそれだけなのかはわかりません。霊夢は『紫なら何とかしそうだけど…』と心の中で思っていました。

 

フランが言う『約束』に関しては、手がかりとしては、
・『約束』を果たすためには、霊夢を紅魔塔の最上階…『紅夢の魔女』に会わせる必要がある。
・『紅夢の魔女』は白銀の世界で『約束』が果たされる時を待っている。
くらいしかありません。

というか、当のフラン自身が『約束』の内容をよく理解していないため、どうも輪郭が見えてきません。

わかっているのは【霊夢と『紅夢の魔女』が会う事が重要】という事でしょうか。それ自体が『約束』なのかもしれませんし、会って何かをする事が『約束』なのかもしれません。

 

パチェが言うフランの『役目』に関しては、手がかりはほとんどありません。

ただ、『役目』というからには『フラン以外の者には出来ない何か』が関係しているという事になります。

そうなると、真っ先に考えられるのはフランの能力である『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』の活用ですが……これが正解だとして、どう生かそうとしているのかはわかりません。

『紅夢の魔女』を破壊するつもりなのかもしれませんが、フラン自身に『紅夢の魔女』を破壊する意思は無いようですし、そもそもそれが出来るならば過去千年間で試しているはずです。

フランの能力は『あらゆるものに存在する「ここを崩壊させればこの物体は破壊される」という”目”を手の中に移動させて握り潰す事で対象を破壊する』というものなので、『近付けないから』というのは理由にはなりませんしね。。

 

『フランが話した謎の物語』については……これも手掛かりは少ないですね(;´Д`)

わかっているのは、フランがこの話を『紅夢の魔女の話』だとしている事と、パチェが知らないという事だけです。

しかし、前者の情報から考えると、物語の中に出てくる『魔女に憧れる女の子』というのが『紅夢の魔女』なのでしょうか?

それとも『なんでも出来る不思議な少女』の方がそうなのでしょうか?

うーん……(;´・ω・)

普通に考えれば『魔女に憧れる女の子』でしょうかね……その子のなれの果てが『紅夢の魔女』と考える事も出来そうです。

しかし、となると『女の子』が憧れる『不思議な少女』の身に何かあったのか…何らかの理由で絶望した『女の子』が何かしらの力によって『紅夢の魔女』になった…という事なのでしょうか。。

 

 

さて、、前編の物語はここで終わっていまして、2ヶ月ほど更新されなかったようで、悶々とした日々を過ごされたプレイヤーさんは多かったでしょうね(;´∀`)w

7日にようやく後編が更新され、物語のすべての真相が明らかになりました。

では、後編の物語を見ていきましょう(=゚ω゚)!

 


[第2章後編]

 

【第4話】

 

『昇降機』を目指し、歩き続ける一行。だいぶ歩いてきたものの、『昇降機』は森の最奥にあるため、まだかなりの距離があるとの事でした。

歩きながら、一行は改めて『紅夢の魔女』の話をします。

この世界で生きるパチュリーや咲夜からすれば、『紅夢の魔女』は『紅夢の魔女』としか言いようがなく、そうとしか認識できません。

ただし、別の世界から来た霊夢や主人公の目線では話は変わります。

『霊夢・主人公にとって、存在していて当然の誰か』が『この世界に存在していない』ならば、それがロストワード…『紅夢の魔女』の正体となります。

だからこそ、霊夢と主人公は、この世界で生きるパチュリーたちが千年掛けてもどうにも出来なかった、この異変を解決する鍵となるのです。

 

そんな事を話している内に、話題は主人公が持つ筆記帳に移ります。

すると、パチュリーが筆記帳について詳しく聞いてきました。

霊夢は、筆記帳の説明(主人公が体験した事が自動で書き込まれる、書き込まれた内容はロストワード異変の影響を受けない、ロストワードを言い当てた時に筆記帳から正解音がする、当てずっぽうでは反応しない事etc…)をしました。

パチュリーは、筆記帳の性質に驚愕します。

まるで『ロストワード異変のために用意されたかのような代物』に、主人公を怪しみますが、主人公は何も覚えていないため、とりあえず疑いは晴れました。

パチュリーは、霊夢に『「前回」の世界では、どうやってロストワードを特定したのか』を問います。

こうしたやりとりの後、改めてパチュリーは、こう問いました。

霊夢が『だから……』と言おうとするのを遮り、パチュリーは続けます。

『「貴方にとって」ではなく、「筆記帳にとって」よ。』と。

『本の気持ちなんてわかる訳ない』という霊夢ですが、主人公はある事に気付きます。

パチュリーが言いたい事はまさにこれでした。

 

そして、パチュリーは『筆記帳の性質』と『ロストワードを特定する仕組み』の推察をはじめます。

まとめると、

・正解音が鳴るという事は、筆記帳は何がロストワードかを知っているという事になる。
・霊夢や主人公が『差異』を探していた時、筆記帳には主人公がその世界で見聞き・体験した事が自動で追記されていった。
・筆記帳からすれば、ロストワードを特定するための単語を聞かされても、それが正しいかを瞬時に、神託のように判断する事はできない。
・自分たちが辞書を引く時や、図書館で本を探す時のように、筆記帳も情報を整理しながら記録しているはず。(実際、筆記帳の項目は五十音順になっていた。)
・筆記帳が『特定の言葉がロストワードであるかを判断する』には『少なくとも2つの鍵になる情報が必要』のはず。
・例えば自分たちが『の』で始まる本を図書館で探す時、五十音で並んでいる場合なら、まず『真ん中辺りの棚を探す』。その上で、調べる棚を『狭めていく。』
・筆記帳も、これに近いやり方でロストワードの正否を判断している。
・霊夢たちが解決した『前回』の異変では、意図せずに『2つの情報』を得るという条件を満たしていた。
・意図せず満たした『2つの情報』とは、ロストワード異変の『どのように』と『なぜ』。
・『どのように』は、異変の有り様の真相。つまり『ロストワード異変によって《何が起きたのか》』という経験的情報。
・『なぜ』は、その言葉が失われて荒ぶる(パチュリーはこれを『ロスト化する』と名付けた)前の『性質は何だったのか』という洞察的情報。
・『ロスト化した性質』と『元々の性質』。この二つは関連していたはず。
・『前回』は【博麗】がロストワードになった。これにより『博麗大結界』は『ロスト大結界』に変化。元々の博麗大結界の性質は『外の世界が否定した物や力を流れ込ませる』というもの。ロスト大結界の性質は『常識も非常識も関係なく強引に流れ込ませる』というもの。ロスト化しても、根本の部分である『物や力を流れ込ませる』という性質には変化はなかった。
・つまり、ロスト化すると『同じ系統の暴走化した性質』へ変化すると考えられる。
・『前回』は、霊夢が『あらゆる物を引き寄せ、閉じ込められる』という性質を持つ存在に心当たりがあるという事に気付いたのが、『習合』した都市伝説と対峙した時だった。そこで筆記帳の【幻想郷】の項目から『外の世界が否定した物や力を流れ込ませる』結界、『博麗大結界』の名を見つける事が出来た。
・『どのように』と『なぜ』。ロストワードにまつわる2つの情報が筆記帳に書き込まれた上で、ロストワードそのものである『だれ』や『なに』を宣言する。そうすることで、筆記帳はロストワードを判定する事が出来る。
・『なぜ』はロストワード《以前》。『どのように』はロストワード《以後》。これら『2つの情報』で挟み込むことで、ロストワードを特定する。それが筆記帳の仕組みである。

……という事でした。

 

パチュリーの、この核心に迫る推察と洞察力に、さすがに霊夢も舌を巻きます。

しかし、パチュリーにとって、この推察は難しいものではありませんでした。

なぜなら……

そう、パチュリーも全く同じ仕組みで、ロストワードを探そうとしていたのです。

しかし、肝心要であるその『ロストワード自体』が、この世界にいるパチュリーや咲夜たちには宣言する事が出来ません。

そのため、実際にロストワード異変が起きているこの世界にいるパチュリーの理論は絵に描いた餅であり、全く役に立たないものでした。

 

さて、見事な推察をしたパチュリーですが、ここまでの話はあくまでも『筆記帳の性質』の話でした。つまり、『当てずっぽうで筆記帳が反応しない理由』です。

しかし、実際には『ロストワード異変そのもの』も当てずっぽうでは解決しません。

ロストワード異変が筆記帳と同じ性質を持っているのか、その逆なのか……

実際のところはわからないものの、パチュリーには、

一つの疑惑が浮かぶのでした。

 

群がってくる妖精たちを蹴散らしながら、一行はついに『昇降機』に辿り着きます。

そこには、間欠泉地下センターのような光景が広がっていました。

どうやら、守矢の面々が技術提供をしてくれたようで、そこに咲夜の能力を組み合わせたものが『昇降機』の正体でした。

パチュリーは、『昇降機』の起動のために結界を確認します。

最上階にいる『紅夢の魔女』。その猛烈な熱気のため、『昇降機』で最上階に昇るためには結界が必要でした。

パチュリーが結界を確認している間、咲夜とフランが群がって来た妖精たちの相手をします。

 

無事、妖精たちも撃退し『昇降機』の準備も整いました。

不足していた魔力をフランが補充し、パチュリーが結界を張り、咲夜の能力で起動する……

紅魔館の皆の力で、『昇降機』は上昇していきます。

『昇降機』はすぐに最上階へと到達しました。

しかし、パチュリーの防護結界から漏れ入るほどに、『紅夢の魔女』の炎熱は増していました。

パチュリーは簡易結界を全員に張ると同時に、全体への断熱魔法に集中します。

霊夢も結界の展開・維持に協力しようとしますが、パチュリーは強い口調でそれを制しました。

そして、霊夢に『紅夢の魔女』に集中する事を命じます。

『紅夢の魔女』はレミリアを倒したほどの存在。しかも、ただそこにいるだけで猛烈な弾幕を放ってしまう。

そんな状況の中、霊夢は『なぜ』『どのように』を探らなければならないのです。

特に『なぜ』の部分は、直接魔女と対話して聞き出す必要がありました。

『前回』はロスト化したのが意思を持たない結界でしたが、今回の相手は『意思を持つ誰か』です。

『紅夢の魔女』と、直接相対する事は避けられません。

 

幻想郷には、候補となる者が多すぎました。

火を使う者や、日の魔法を使う者……それこそパチュリーすらも当てはまります。

氷の妖精であるチルノさえ、『気化熱の逆転』が起これば『紅夢の魔女』になり得ます。

つまり、能力や術から『なぜ』を特定する事は不可能であり、『動機』を聞き出す事が必要でした。

もう後戻りは出来ません。しかし、ここで引き返すわけにはいきません。

 

昇降機から降り、最上階へと続くエリアに降り立った一行。

そこは、通称『紅魔館』と呼ばれるエリアでしたが、今やその原型は留めていませんでした。

そして『紅夢の魔女』の前に、最後の『門番』が待っていました。

紅美鈴。かつては紅魔館の門番をしていた彼女は、今はたった一人で千年もの間、この通称『紅魔館』エリアで、最後の扉を守っていました。

 

咲夜は無駄とわかっていながらも、メイド長権限でここを通すように美鈴に言います。

しかし、美鈴は『お嬢様の命でない限りその指示には従えない』と拒否し、戻るように促します。

フランが懇願しても、美鈴は断固拒否しました。

しかし、本来いるはずがない霊夢の姿を見ると、さすがに驚きます。

また、主人公にも驚いていました。

そして、パチュリーから事のあらましを説明されるも、よく理解できていない様子の美鈴でしたが『未曾有の大異変を解決しに、霊夢が来た』と大雑把な説明で一応納得します。

しかし、どちらにせよここを通すわけにはいかないという強い意志は変わりませんでした。

言葉での説得が無理なら弾幕で勝負するしかない……

霊夢の力を温存させるために、ここは咲夜が相手をする事になりました。

平時なら、美鈴は咲夜の弾幕には耐えられなかったかもしれません。しかし、今の彼女には『守るべきもの』があります。

守護するために戦う美鈴は強い――

咲夜が言った通り、美鈴は信念を力に変えていました。

 

霊夢は、なぜそこまでして『紅夢の魔女』を美鈴が守ろうとするのかわかりませんでした。

しかし、主人公とパチュリーは美鈴の真意に気付いていました。

ハッとした美鈴は、『理解しているのなら、尚更通すわけにはいかない』と立ちはだかります。

フランが懇願しても、美鈴の意思は変わりませんでした。

そしてフランに静かに語り掛けます。

フランは『紅夢の魔女』の弾幕の恐ろしさを理解しているはず。

レミリアに『紅夢の魔女』の炎と光は最悪の相性だった。妹であるフランにも、その脅威は伝わったはずだ、と。

『紅夢の魔女』と対峙すれば誰一人としてただでは済まない……。最悪の結末を美鈴は予想していました。

 

美鈴がここまで強い信念を貫く理由。

それは、主であるレミリアから帯びた使命でした。

『幻想郷と、そこに住む者達を守ること。』

美鈴は、レミリアを守れなかった不覚をずっと引きずってきました。ならば、せめて託された使命…『皆を守ること』は必ず果たすと決意していました。

 

しかし、そんな美鈴にパチュリーは冷静に言い放ちます。

レミリアは、美鈴だけではなく、全員に『それぞれの使命』を与えていました。それはその場にいた美鈴も知っているはずだとパチュリーは言います。

パチュリーには『私の不在中は、パチェに紅魔館当主代行を頼むわ』と。

咲夜には『紅魔館の家政すべてを引き続き任せる』と。

フランには『いざという時までは自分自身を守りなさい』と。

小悪魔にまで『大図書館を守りなさい』と伝えていました。

レミリアは、紅魔館の仲間たちに全てを託して『紅夢の魔女』に挑みました。

敗北し、眠りについた今も、その『魂』はパチュリーたちが引き継いでいます。

 

美鈴は、それはわかっているとしながらも、だったら、せめてもう少しだけ待ってほしいと言います。

『紅夢の魔女』と扉一枚隔てた所に千年間も居た美鈴は、『紅夢の魔女』の『気の流れの変化』を感じていました。

美鈴の能力は『気を使う程度の能力』。この能力を持つ美鈴だからこそ気付けた事でした。

最初の百年が過ぎた時、『紅夢の魔女』の『気の流れ』に緩やかな変化……膨張と収縮の繰り返しが起きました。

最初の頃は非常にゆっくりとした変化だったそれは、千年という年月の経過と共に徐々に激しくなり、少し前に気の大きさが頂点に達しました。

そして今は、『ものすごい勢いで急収縮』しています。

 

この事実が意味する事は一つ。

『紅夢の魔女』は、ただそこに居るだけでとてつもない被害を周囲に及ぼす、非常に強大な存在です。

しかし、その魔力は無限ではないのかもしれません。千年の間放出し続けていた魔力が、ついに切れかかってきた可能性があります。

美鈴は、危険性が下がっているかもしれない事は認めつつも、『気の量』自体はさほど下がっていない事や、ここまで急激で異様な変化が起きた事を警戒し、今は焦らずに様子を見るべきだと提案します。

 

しかし、ここで咲夜が一つの疑問を口にしました。

確かに『紅夢の魔女』自体は、もしかしたらこのまま放っておけば自然と消滅するかもしれません。

しかし、それは『ロストワード異変』を解決したことにはなりません。

もし、『ロストワード』そのものである『紅夢の魔女』が消滅した時点で『ロストワード』の特定・判定が無効になった場合、この世界の幻想郷は元には戻らず、霊夢たちも元の世界に帰る事は出来なくなってしまいます。

美鈴も、紫から『ロストワード』の存在は聞いていましたが、上記の事態になった場合どうなるかはわかりませんでした。

 

しかし、そもそも『様子見』という選択肢は彼女たちにはありませんでした。

『様子を見る』なら、扉を通って自分の目で確認するまで。

『紅夢の魔女』の様子が急変しているという緊急事態を確認する事で、味方を守る確度が上がるのなら、きっとレミリアだってそうするはず。

そうパチュリーは言いました。

 

パチュリーの固い意思に、美鈴は揺らぎます。

そしてフランも続き、

咲夜は美鈴の迷いを見抜きます。

 

咲夜は、美鈴の問いには答えませんでした。

その代わり……

 

そして、二人の想いを乗せた戦いが始まります。

熾烈な弾幕勝負の後、咲夜の信念を込めた弾幕は、ついに美鈴に届きました。

 

パチュリーやフラン、咲夜の、レミリアと紅魔館に対する想いは、ついに美鈴に負けを認めさせました。

一行は、美鈴に感謝の言葉を述べ、先へ進もうとします。

……が、その瞬間、急に美鈴が慌てて『待った』を掛けます。

霊夢は、弾幕勝負で負けたのだから…と言いかけますが、美鈴が一行を止めた理由は他にありました。

 

『紅夢の魔女』が何かを察したのか、気の流れが急変しました。

扉はあまりの爆熱で白く溶け始め、パチュリーは皆に自分の後ろに退避するように言い、耐熱防護魔法を前方に最大出力で集中展開しました。

しかし咲夜と美鈴は、

自身の役割を果たすため、先陣を切る事を名乗り出ました。

二人には何を言っても聞かない事を知っているパチュリーは、呆れ半分・感謝半分で、せめて防護魔法より前線には出ない事を指示しました。

そしてフランには、合図を出したら全力で『レーヴァテイン』を扉にぶつける事を指示します。

さらに、霊夢と主人公を一番後ろに退避させ、霊夢に主人公をしっかり守るように言いました。

 

パチュリーの合図と共に炸裂するフランのスペルカード、禁忌『レーヴァテイン』。

しかし、扉が吹き飛ばさると同時に、一行は『紅夢の魔女』の猛烈な爆炎と熱風の弾幕を受けてしまいます。

その凄まじい弾幕にさらされ、倒れていく仲間たち。

霊夢と主人公は、皆が守ってくれた事で何とか無事に済みました。

 

皆の力で、ついに『紅夢の魔女』への道が開きました。

フランは、『約束』を守ってほしい事を伝えてから力尽きてしまいます。

 

決意を胸に、『紅夢の魔女』の元へと歩みを進めようとする霊夢に、主人公は『皆をここに置いて行くのか』と問います。

霊夢は、置いて行くというよりも、自分たちが早くここを離れるべきだと言いました。

ここに固まっていては、またさっきの弾幕が飛んでくる。そうなったら間違いなく全員巻き込まれて、全てが終わってしまう。

霊夢は、『紅夢の魔女』の全ての弾幕を引き付ける事を宣言。ついに霊夢と主人公は、『紅夢の魔女』との対峙の時を迎えます。

 

 

 

【第5話】

 

仲間たちの力を借りて、ついに『紅夢の魔女』が隔離されている紅魔塔の最上階に辿り着いた霊夢と主人公。

二人の眼前には、予想外の光景が広がっていました。

紅魔塔の最上階。それは『月』に繋がっていました。

本来は『月の民』や『玉兎』たちが住む、穢れのない世界である『月の裏側』は、今や『紅夢の魔女』の爆熱に曝されていました。

『月の民』たちの姿は見えません。どこかに退避しているようです。

そして、本来はここにいるはずのない妖精の姿も見えました。

霊夢は、『紅夢の魔女』の膨大な魔力に惹かれて、妖精という『自然環境』ごと連れられてきたのではないかと推測します。

 

たくさんの妖精を蹴散らしながら進んでいく霊夢と主人公。

そして、とうとう『彼女』は姿を現しました。

『紅夢の魔女』。この世界のロストワード。

ついに『紅夢の魔女』と対峙する霊夢たちでしたが、「姿が確認出来れば誰だかわかるかも…」という淡い期待は、『紅夢の魔女』が放つ爆熱と強烈な光により、その姿を直視する事も困難な状況に直面したことで、もろくも打ち砕かれました。

霊夢と主人公は、自分たちが成すべき事を再確認します。

『紅夢の魔女』と対峙して聞き出すのは『なぜ』……動機の部分。それさえわかれば、ロストワードに辿り着く事が出来る。

 

『紅夢の魔女』が口を開きます。

霊夢に近付いてくる『紅夢の魔女』は、霊夢の質問に答える形で自身が『紅夢の魔女』と呼ばれている存在だと認めました。

と、霊夢の姿を確認した『紅夢の魔女』は、霊夢がここにいる事に驚きの反応を見せます。

『紅夢の魔女』は、霊夢が目の前に居る事が信じられないといった様子でした。

霊夢は、自分が正真正銘本物の博麗霊夢である事を告げますが、『紅夢の魔女』が知っている『この世界の霊夢』ではないとも言いました。

『紅夢の魔女』は、全てを諦めていたようでした。

 

そして、『紅夢の魔女』はショッキングな事実を話します。

『紅夢の魔女』は、自身の過去を封印してしまっていました。

彼女の過去を聞き出さなければ、動機である『なぜ』を探る事が出来ません。

しかし、『紅夢の魔女』は、封じた場所も、封印を解除する方法も、全て過去と一緒に封印してしまっていました。

 

さらに『紅夢の魔女』は続けます。

『紅夢の魔女』は、自ら紅魔塔の最上階に自主的に隔離された……と、パチュリーは言っていました。

その事を裏付けるように、『紅夢の魔女』自身の口からも『故意に危害を加えようとしている訳ではない』という発言がありました。

『紅夢の魔女』は、本当は誰も傷つけたくないのです。

 

しかし、

当然、霊夢はそれには従えません。

絶対に『紅夢の魔女』の正体を明かし、ロストワード異変を解決しなければなりません。

 

さらに霊夢は、『紅夢の魔女』の弾幕に違和感を感じていました。

少し前に力が急激に下がったかと思えば、今は一気に膨らんでいる。

これまでも緩やかな起伏はあったようだが、今起きている急激な魔力の膨張は……

霊夢の話に割って入るように、『紅夢の魔女』が霊夢の意図するところを察します。

そして『紅夢の魔女』は、美鈴も感知していた『魔力の急激な膨張と収縮』の原因……つまり『自身に何が起きているのか』を話しはじめました。

急激な魔力の膨張と収縮。これは『紅夢の魔女』の最期の命の灯火でした。

間もなく訪れるであろう『紅夢の魔女』の死と消滅。それが起きると同時に、世界も全て焼き尽くされ、終わってしまう。

この破滅へのカウントダウンは自分自身にも止める事は出来ない。なら、せめて別の世界から来た霊夢たちだけでも、救いたい。叶うならば、自身が傷つけてしまった者たちも一緒に。

これは、死にゆく『紅夢の魔女』からの、最後の忠告でした。

 

話を聞いた霊夢は、忠告に礼を言いつつも、『紅夢の魔女』が自分の事を知っている割には勘違いしていると言い放ちます。

そう、何を言われても、どんな絶望的状況であっても、引き下がる訳にはいきません。

霊夢と主人公は、ロストワードを探り当て、この並行世界…そして『紅夢の魔女』を救うためにここに居るのです。

 

『紅夢の魔女』が放つ魔力の光は、『紅夢の魔女』の命の証でした。

そしてそれは、暗闇を照らす光に蛾が誘き寄せられるように、妖精の拠り所となります。

それはまるで『紅夢の魔女』の魔力の光そのものが、妖精の形をしているかのようでした。

妖精たちと『紅夢の魔女』の爆熱に阻まれ、近付く事さえ出来ない霊夢と主人公。堪らず、一歩引きます。

『紅夢の魔女』は、すでに霊夢と主人公が『弾幕を交える事で何かを探ろうとしていた』事に気付いていました。それ以外、自分と対峙する理由は無いと。

『紅夢の魔女』は、弾幕を交えたくらいで自分の何かがわかったのか、早々に諦めてどこかにいるであろう『妖怪の賢者』にでも頼った方がいいのではないか……と諭します。

 

しかし、霊夢は弾幕を交える事で『ある事実』に気が付いていました。

そして主人公の筆記帳を確認し、それが正しい事を確信します。

 

興味を抱いた『紅夢の魔女』に、霊夢は自身の考えを話します。

凄まじい炎と熱を放出する『紅夢の魔女』。

しかし、その本質は『『星』の魔法を操る魔女』でした。

星について、『そいつ』から散々話を聞かされ続けてきた霊夢。

『そいつ』は、きっと主人公にも楽しそうに星の話をしていたのでしょう。主人公の持つ筆記帳にも、しっかり星の話が記されていました。

 

霊夢の話を聞いた『紅夢の魔女』は、『星の一生』と『自分の有り様』がよく似ている事に関心します。

しかし、彼女には霊夢の推測が正しいか答える事が出来ません。自分自身に関する多くの情報を、どこかに封印してしまっているのですから。

 

『紅夢の魔女』は、自分にここまでの潜在能力があるとは思っていませんでした。

しかし、ただ一つだけ『大切な願い』が心の中にありました。

その願いが叶うまでは死ねない……。その一心で、今日まで生きてきました。

しかし『紅夢の魔女』は、この千年で『その願いの内容』すらも封じてしまいました。大切だからこそ、どこか秘密の場所にしまったのだと…。

『願いが叶えば全てが報われる』と、どこかで幻想を抱いていたものの、現実は無為に千年を過ごしただけの結果でした。

逆に時が経つにつれて強くなっていくのが、己の中に溜まり続ける熱量と『破滅』への予感でした。

『紅夢の魔女』自身の選択により辿り着こうとしている、どうにもならない最悪の結末。

彼女は、千年という長い長い間、絶望し続けていたのです。

『紅夢の魔女』は、最期の瞬間まで一分でも一秒でも長く、破滅の時間を引き延ばそうとしていました。

それが、償いすら出来ない自分の、せめてもの罪滅ぼしだと。

彼女はみたび、霊夢たちに退去を忠告しました。

 

『紅夢の魔女』の『過去』を探らなければならないのに、本人ですら覚えていない方法で肝心の『過去』が封印されてしまっている。

この事実に、霊夢は途方にくれます。

しかし、主人公がある事に気付きました。

封結晶。この『ロストワード異変』のキーとなる、謎の結晶体。

霊夢は、封結晶なんてどこに…と言いかけますが、この世界で一人だけ、封結晶を持っていた人物を思い出します。

 

その時でした。

『紅夢の魔女』の弾幕によるダメージを回復したフランが、駆けつけました。

この世界に霊夢と主人公が来た時、最初に居たのはフランの部屋でした。出てきたのは、もちろん封結晶から。

そう…この世界で、封結晶を持っていたのはフランでした。

 

そしてフランは、千年前の『あの日』の出来事を話しはじめます。

全ての始まりである千年前のあの日……後に『紅夢の魔女』となる『彼女』はレミリアの元へと向かう前に、フランの部屋に迷い込みました。

『彼女』はそこで、フランと知り合いました。持ち前の明るさで『彼女』はフランと仲良くなり、森で拾った綺麗な青い結晶――封結晶をフランにあげました。

『紅夢の魔女』はその事を覚えていませんでした。その事すらも、『過去』として封印してしまっていたのです。

その後ロストワード異変が発生し『紅夢の魔女』と変異した『彼女』は、『月』を介してフランと接触し、フランが持つ封結晶に自らの『過去』『願い』『思い出』……全てを封印しました。

月の魔力を我が物とする吸血鬼であるフラン。『封印を解く鍵』となれる存在は、フランだけでした。

『いつかあの人……霊夢が帰ってきたら、自分の元に連れてきてほしい。』

それが、フランが『紅夢の魔女』と交わした『約束』でした。

そしてその『祈り』こそが封結晶の鍵。『紅夢の魔女』の『過去』を解放し、世界を救うための鍵でした。

そして、この『祈り』はもう一つの事象を起こします。

それは、『別の世界の霊夢を連れてくる』という『異界渡り』の実現。

『この世界』の霊夢ではないけれど、確かに霊夢はこの世界に現れたのです。

フランは、霊夢を紅魔塔の最上階に連れてきたことで、千年の時を経て『紅夢の魔女』との『約束』を果たしました。

同時に、『祈り』をもって、『紅夢の魔女』の全てが封じられた封結晶を開封します。

 

『紅夢の魔女』にとって、霊夢はかけがえのない大切な存在でした。

ならば、霊夢にとっても『紅夢の魔女』と化した『彼女』は、大切な存在だったはずです。

主人公の持つ筆記帳。それの『霊夢』に関する項目を確かめれば、今なら『紅夢の魔女』の名前が見つけられるはず。

フランが封結晶を開封すれば、『なぜ』が明らかになります。霊夢と主人公は、フランが開封している間にロストワードである『彼女』の名前の特定を急ぎます。

フランはすぐに封結晶の開封に成功しました。じきに『思い出』は元通りになります。

フランは霊夢に、早く『紅夢の魔女』の元へと行って『ロストワード』……『彼女の名前』を言ってあげるように促します。

 

『紅夢の魔女』の中に、千年分の『思い出』が一気に流れ込んできます。

『紅夢の魔女』はその膨大な情報の波により、肉体的にも魔力的にも意識を失いかけていました。

急いで妖精を撃退し、『紅夢の魔女』に近付く霊夢。

充分に近付いたためか、『紅夢の魔女』の『思い出』の奔流が、彼女の体外へと溢れ出ている事に気付きます。

今なら霊夢にも、『紅夢の魔女』の『思い出』が見える。そうフランは言いました。

霊夢が垣間見た『紅夢の魔女』の『思い出』は、別世界の霊夢をこの世界に呼び寄せるほどの強い想いでした。

それは『紅夢の魔女』にとって、最も重要な『思い出』でした。

 

『紅夢の魔女』の『過去』――。

全ての真相を知った霊夢は、ついにロストワード……『彼女の名前』を叫びます。

霧雨魔理沙。

霊夢と共に、数々の異変を解決してきた大切な友人。

彼女こそが『紅夢の魔女』の正体であり、この世界のロストワードでした。

 

その瞬間、『紅夢の魔女』――魔理沙の全身から発せられていた爆熱と光は消失し、彼女の姿が露わになりました。

魔理沙の姿を確認した霊夢は急いで近付こうとしますが、魔理沙は霊夢に弾幕を撃ってきました。

霊夢は『なんで撃ってくるのよ!』と驚きますが、フランは、魔理沙は既に気を失っており、先程の弾幕は、大切な『思い出』を守るためにかけていた自動防御の魔法によるものだと指摘しました。

本来は封結晶に掛けていたこの魔法は、封結晶が開封されて『思い出』が魔理沙に流れ込んできた事で、魔理沙の中に入ってしまったようです。

フランは、まるで『大切な日記帳を見られて、恥ずかしくて怒っているみたい』と言います。

霊夢は、フランがいやに落ち着いて解説している事に驚きますが、フランはパチュリーからこの知識を教わっていたようです。

 

さて、この世界のロストワード異変そのものの解決は出来ました。

しかし、魔理沙は気絶したままであり、その膨大な魔力は残ったままで、自動防御の弾幕を撃ってきます。依然として危機的状況にある事には変わりありません。

何か手は無いかと考える霊夢に、フランは『ある策』があると提案します。

しかしそれには準備が必要のようで、それまで霊夢に『盾』になってくれる事を依頼します。

霊夢は軽口を叩きながらも快諾し、全てはフランの策に委ねられました。

 

妖精や魔理沙の弾幕からフランを守った霊夢は、『そもそも何をしようとしているのか』をフランに問います。

フランは、この手の魔法をパチュリーがよく使っているのを見ていたため、その特性も知っていました。

どうやらこの自動防御の魔法は式神に似た性質を持っているらしく、魔力を一気に低下させる事で、異常を検知して停止するようです。

霊夢は『この状況で魔力を一気に低下させる方法があるのか?』とフランに聞くと、

と言うやいなや、フランは『ある行動』を始めます。

そのセリフ、行動に嫌な予感がした霊夢は、主人公を連れて急いでこの場を離脱します。

そして……

フランの能力である『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』。

これは、
『全てのものには「そこに力が加わるとあっさりと破壊される」”目”と呼ばれる箇所がある。フランは、その”目”を自在に掌の中に移動させる事が出来る。それ故に、対象の”目”を掌の中に移動させて握り潰せば、あらゆるものを一瞬で破壊する事が出来る。』
という能力です。

この能力を発動したフランは、魔理沙の魔力の源である『あるもの』を破壊しました。

 

 

……さて、場面は運命のあの日に遡ります。

千年前、『紅霧異変』の大詰め。

霊夢と魔理沙は、『どちらが早くレミリアの元に辿り着くか。先に辿り着いた方が、最初にレミリアと戦う』という勝負をしていました。

勝負は霊夢の勝ち。魔理沙は、霊夢が新しい弾幕を開発したと推測し、どうやら図星だった霊夢の様子を見て悔しがりながらも、自分も新しい弾幕を開発する事を宣言します。

そうしたやりとりの中、ついに紅魔館の当主であり『紅霧異変』の黒幕、レミリアが姿を現します。

レミリアと霊夢は上空へ移動します。

既に敗北し、レミリアからここに居るように命じられた咲夜と、約束通り霊夢に先を譲った魔理沙は、二人きりになりました。

 

魔理沙は『本当なら自分の方が先に着いていたのに』と残念がります。

どうやら魔理沙は、大図書館で迷いに迷った挙句にフランの部屋にまで迷い込んでしまい、それが原因で霊夢との勝負に負けてしまったようです。

フランの部屋にまで迷い込んだ事を聞いて、咲夜は驚きます。

魔理沙はこの時、フランに封結晶をあげていました。

これが前述通り、後に重要な意味を持つ事になります。

 

咲夜は魔理沙と少し話をすると、どこかに行こうとします。

どこに行くんだと問う魔理沙に、咲夜は『もっとお嬢様に近付かないとよく見えない』と言い、『貴方は、そこでいいのかしら?』という言葉を残すと、飛び立っていきました。

上空では、霊夢とレミリアが熾烈な弾幕勝負をしています。

それを眺めながら、魔理沙はポツリと、

と呟きました。

 

すると――

 

凍り付いたような世界の中、何者かの声が聞こえます。

驚いた魔理沙は、謎の声の主に姿を見せるように要求します。

謎の声の主は、仕方なしとばかりに『未来のお前の姿で出る』と言い、

姿を現します。

 

魔理沙は謎の声の主に対して、新手の妖怪か何かかと問い詰めますが、謎の声の主は

と、話しはじめました。

博麗霊夢……彼女は、これからもあらゆる妖怪変化、怪力乱神、天神地祇にさえ勝利していく。

そしてその度に、彼女は『友』を増やしていく――。

 

それを聞いた魔理沙は、

と答えました。

霊夢が強くなっていって、友が増えていくのならそれは良いことだ、と。

霊夢には、友だちと呼べる相手があまりいないのだから……

 

それを聞いた謎の声の主は魔理沙を称賛します。

……魔理沙の返事は、果たして本心だったのか、それとも何か思う所があったのかは、わかりません。

 

しかし謎の声の主は、思いもよらぬ事を言います。

『助け』。その言葉を聞いた魔理沙が『何が言いたい?私が助けを求めているように見えるのか?』と問うと、謎の声の主はあっさりと、

と言い放ちました。

 

それでも魔理沙は、動揺せずに言い返します。

霊夢と魔理沙は切磋琢磨し、お互いを高め合う同士。

魔理沙は、霊夢と競い合いながら成長していました。

 

しかし、謎の声の主は魔理沙の心を抉っていきます。

 

どんなに鍛えても、どんなに研究しても、霊夢はどんどん先へ行ってしまう。

事実、今日も霊夢に負けてしまった。

魔理沙の心が、揺らぎます。

 

謎の声の主は、魔理沙の心にトドメを刺します。

『失われた言葉』――ロストワード。

並行世界の幻想郷、そして基底世界の幻想郷を滅ぼしかねない禁断のファクター。

謎の声の主は、それを操る存在でした。

 

当然魔理沙も、この提案の重大性に気付きます。

誰かから与えられた力で、霊夢に追いついても、霊夢を超えても意味が無い。

しかし、謎の声の主の甘言は続きます。

魔理沙自身に眠る実力。

それを引き出す代償として『名を失う』。

それはつまり『霧雨魔理沙』という個の存在が、この世界から消滅する事を意味していました。

 

魔理沙は、『「名を失う」以外の支払うべき対価はあるのか』を問います。

名前以外にもう一つ『魔理沙にとって大切なものを失う』という『対価』。

そしてその『対価』は謎の声の主の目的を達成するための『材料』となる。

目的というのが何なのかはわかりませんが、この発言から推測できる事が一つ。

謎の声の主は『ロストワード異変』の核心に迫る存在である、という事です。

 

謎の声の主の答えを聞いた魔理沙は考えます。

自分にとって一番大切なものは何か?と。

例え名前を失っても、『霊夢の隣に並ぶこと』が自分にとっては最も大切な事。

それは明白な事でした。

だって霊夢は、かけがえのない友なのだから。

その友と、互いに切磋琢磨し競い合って、いつか対等の勝負をする。

それが魔理沙の最も大切な『約束』でした。

 

謎の声の主は、最後の確認をします。

魔理沙の心は決まっていました。

魔理沙が謎の声の主と交わした、禁断の契約。

『自分の名前』と『何か大切なもの』を失う代わりに、『霊夢の隣に並び、いつか対等の戦いをする』という一番大切な『約束』を果たす。

その想いだけを抱いて。

 

 

気付けば、世界の様子は元に戻っていました。

白昼夢のような体験に困惑する魔理沙でしたが、今は霊夢とレミリアの戦いの最中です。

――と。

霊夢に異変が起こりました。

そして、謎の声が淡々と告げました。

 

霊夢に起きた異変に、レミリアと咲夜も即座に反応します。

 

『神隠し』。幻想郷では珍しくはない現象。

しかし、今回は事情が違いました。

魔理沙の一番大切なものは『霊夢の隣に並ぶこと』。

そのために魔理沙は『失われた言葉』の力を得ました。

………しかし。

その霊夢は『対価』として、世界から失われてしまいました。

全ては、謎の声の主の罠。『後悔』なんて言葉では済まされない、残酷な現実がそこには待っていました。

 

『友』と交わした『約束』のために、その『友』を失ってしまった、哀れな魔女。

名を失った『彼女』は、『紅夢の魔女』へと変貌しました。

 

凄まじい爆熱と業火、光を放出し、全てを焼き尽くす『紅夢の魔女』

咲夜は、主であるレミリアを退避させようとします。

しかし、

レミリアは、覚悟を決めていました。

戸惑う咲夜に『咲夜を行かせる意味』を理解するように諭し、自身の『牙』の魔力製レプリカを渡すと、どう使うかはお前に任せると言い、咲夜を行かせました。

『紅夢の魔女』の悪夢と絶望は、ここから始まったのです。

 

 

 

【最終話】

 

主人公を連れて、間一髪紅魔塔の内部に逃げ込んだ霊夢。

『紅夢の魔女』――魔理沙が『月』を触媒に魔力を増幅している事を見抜いたフランは、『月』そのものを破壊しました。

月光は、太陽の光を反射したもの。魔理沙がそのエネルギーをフル活用していたとするならば、現在の魔理沙の魔力は、大雑把に言えば半減くらいはしているはずです。

しかし、ということは魔理沙とフランは宙に放り出されている状況のはずです。

焦る霊夢ですが、そこに思わぬ人物が現れました。

 

なんと小悪魔が、フランと魔理沙を助けてくれていたのです。

驚く霊夢は、大図書館を空けていいのかと聞きますが、どうやら他の小悪魔に任せてきたようです。

小悪魔は、霊夢一行が大図書館を出発した後、後を付いてきていました。

小悪魔は、主であるパチュリーや咲夜、美鈴の容態を確認しに行きます。

もしかしたらフランは、小悪魔が付いてきている事を把握していたのかも…と霊夢は考えながら、パチュリーたちを小悪魔に任せる事にしました。

 

魔理沙とフランは、無事でした。

急激に魔力が低下した影響で気を失っているようです。人間で言えば、貧血を起こしたようなものでしょう。

魔理沙から放出されていた膨大な魔力による弾幕も完全に停止し、この世界のロストワード異変は完全に解決できたようです。

主人公も安堵し、ようやく一息つくことが出来ました。

 

霊夢は、ポツリと語り出します。

 

その時、魔理沙が不意に起き上がります。

魔理沙は、どうやらちょっと前から既に意識を取り戻していたようです。

ただ、魔理沙は『紅夢の魔女』の姿のまま、いつもの白黒に戻っていません。

霊夢もそれにツッコミますが、だんだん戻っていくんじゃないか?と割とのんきな魔理沙でした。

霊夢が知る、いつもの魔理沙がそこには居ました。

 

霊夢は、一人でしんみりとした感じになってしまい、呆れ顔になりますが、

先程言いかけた、霊夢の魔理沙に対する想いを尋ねられた霊夢は、

照れ隠しに、いつもの様子で答えました。

二人の間に流れる、穏やかな雰囲気。

元の世界から見れば『いつもの霊夢と魔理沙』ですが、この世界では千年間無かった『日常』でした。

 

魔理沙は改めて霊夢を見ます。

いくら自分が知っている霊夢と変わりがなくても、今目の前にいるのは並行世界の別の霊夢。

『この世界の霊夢』は消えてしまったままに変わりはありません。

しかし、霊夢は、

ガラにも無く水臭い事を言う魔理沙に対し、霊夢は消えてしまった『この世界』の自分も救うと宣言しました。

霊夢は、新たな『約束』をこの世界の魔理沙と交わしたのでした。

 

そして魔理沙は、千年の時を経て、もう一つの『約束』を果たそうとします。

互いに切磋琢磨し、霊夢の隣に並んだ時……対等の勝負をするという『約束』。

あまりにも長い、遠い遠い回り道。しかし、ついにその『約束』の時は訪れました。

霊夢は快く承諾し、苦しみや絶望の無い、二人の真剣勝負が始まります。

いつもの魔理沙のものとは違った弾幕。

魔理沙は『紅夢の魔女』の力を完全に制御下においたのかもしれません。

二人の真剣勝負は、霊夢の勝利に終わりました。

二人の『弾幕ごっこ』は、まだまだ続くようです。

 

 

さて、この世界のロストワード異変は万事解決し、無事にハッピーエンドを迎えました。

そして、ようやく並行世界の紫とも連絡がつきます。

かつて霊夢が異変解決のために地底世界に赴いた際(原作『東方地霊殿』参照)に用いた技術に、前回(第1章)の反省を生かした改良を施して実現したようです。

さらに、ホログラムで姿も見られるようにしたとの事。

これにはパチュリーも興味津々でした。(ホログラムの方はどうでもよさげでしたが…)

 

気を取り直して、『この世界のロストワード異変が解決したから通信が出来るようになったのか』を紫に尋ねるパチュリー。

しかし、どうやら異変が解決する前から、紫は通信を繋ぐ準備をしていたようです。

ところが、『この世界』の紫が、どうやら『ふて寝のような冬眠状態』でいたらしく、基地局として機能させる事に手間取り、ここまで時間が掛かってしまったとの事。

主人公は、前回(第1章)の世界の紫が似たような事をしようとしていた事を思い出し、その術を応用したのかを尋ねます。

前回(第1章)の世界の紫は、ロストワード異変の解決前から、他のロストワードが起きている並行世界の存在を認識していました。

そういった経験を生かし、今回はうまく通信できているようです。

さすがのパチュリーも、規格外の紫の能力・技術に舌を巻きます。

紫曰く、そのうちに『この世界の自分』も目覚めるだろうから、この世界の復興・復元に貢献するだろうとの事でした。

 

魔理沙は、自分のせいで幻想郷から離れてしまった者たちに対して責任を感じていました。

紫は、月の都はどうせ夢の世界にでも逃げたと推測しました。実際に『こちらの世界』ではそういう事があった、と。(『東方紺珠伝』参照。)

異様に慣れた逃げ足だったのはそういう事か、と納得した魔理沙は、自分の弾幕に巻き込まれなかった事にひとまず安堵します。

 

紫は魔理沙に尋ねます。

魔理沙は、居なくなってしまった者たちが帰って来た時に、ちゃんと迎えてあげられるよう、この世界を再建させる事を誓います。

フランも、魔理沙に協力しながら姉の帰りを待つことにしました。

 

咲夜は、とりあえず月との接続部分は外すとしても、ここまで高くなってしまった紅魔塔をどうするかを皆に相談します。

美鈴も、千年間ずっと居たせいか、妙な愛着があるようです。

それに対し紫は、

ここまで役に立っていなかった『この世界』の自分に対するおしおきなのか、とりあえず『この世界』の紫に任せる事を提案しました。

 

一方、パチュリーは、魔理沙に対して興味津々のようです。

これから、魔理沙は忙しくなりそうです。

 

 

優しい時間が流れます。しかし、そろそろ霊夢と主人公は『元の世界』に帰らなくてはなりません。

霊夢は、魔理沙を激励します。

『この世界の霊夢』が戻ってくるまで、この世界の幻想郷は魔理沙が守っていく事になるのでしょう。

霊夢は改めて、『この世界の自分』を魔理沙に再会させる事を約束しました。

 

フランは、まだまだ遊び足りないようです。

しかし、咲夜に窘められると、

間もなくであろうレミリアの復活を予感し、霊夢と主人公の引き留めをガマンするのでした。

 

霊夢と主人公は、咲夜から改めてお礼を言われます。

美鈴からも、優しい言葉を掛けられます。

そしてフランは、

と言うものの、パチュリーに『部屋から出たばかりなのだから、まずは社会勉強をしないといけない』と言われてしまいます。

小悪魔からも教えてあげると言われます。

わがままを言っていた今までとは違う反応をするフランに、パチュリーも小悪魔も感激します。

この『冒険』によって、フランもちょっぴり大人になれたようです。

 

霊夢と魔理沙も、お別れの言葉を交わします。

主人公も、魔理沙にお別れを言います。

 

紅魔館の面々とも、お別れの時間です。

 

そして、紫の『スキマ』が開きました。

 

 

 

【エピローグ】

 

光の中、声が聞こえます。

霊夢と主人公は、『元の世界』に戻ってきました。

赤い封結晶に吸い込まれた霊夢と主人公は、フランの部屋に転移していました。

時間は、数分しか経っていないようです。

心配していた魔理沙はケガが無いかを尋ねます。

霊夢は特に異常は無い事を伝えました。

紅魔館の面々も、心配して色々動いてくれたようです。

 

そして霊夢はこんな事を言いました。

これを聞いた主人公は、やはり『霊夢たちは、並行世界の記憶は元の世界に戻ると消えてしまう。しかし、また別の並行世界に行った時にそれを思い出す。』という事実を思い知らされるのでした。

 

霊夢が赤い封結晶はどうなったのかを魔理沙に聞くと、霊夢と主人公を吸い取った後に忽然と消えてしまったとの事でした。

魔理沙は『誰もケガしてないんだから、別にいいんじゃないか?』というスタンスでしたが、霊夢は、

と言うやいなや、部屋を飛び出していきました。

魔理沙も慌てて後を追いかけます。

 

一人、部屋に残された主人公。

そこに紫が現れます。

紫はそれだけ言うと、すぐに立ち去ろうとしますが、主人公は紫を呼び止めます。

魔理沙を『紅夢の魔女』へと変異させた元凶である、謎の声。

やはり、あの声の主こそが、全ての黒幕なのでしょうか。

『言葉をロストワードにする』『並行世界をまたいで神隠しを行う』。

数多の並行世界を巻き込んで破滅させかねない、この非常に危険な能力の持ち主が同一人物だとしたら、それは放っておくわけにはいきません。

しかも、その能力を持つ者は、何らかの目的のために能力を行使している節が見られます。

最大級に危険な存在と言えるでしょう。

これは、黒幕が複数でも同じ事です。

しかし今はまだ情報が圧倒的に不足しています。犯人の目途も付きません。

 

主人公は、『もしかしたら自分の記憶を消して、幻想郷に送り込んだのも、その黒幕なのかも…?』と考えます。

とにかく、今はわからない事だらけです。

主人公に出来る事は、霊夢たちと共に並行世界を巡り、ロストワード異変を解決していく事しかありません。

その中で、黒幕の正体に迫るチャンスもあるかもしれません。

 

主人公は、この先に不安を覚えます。

しかし、紫はにこやかに言うのでした。

現在の幻想郷の礎を創り、『賢者』と呼ばれる大妖怪・八雲紫。

彼女の全面的な協力があれば、真実に辿り着けるかもしれません。

 

主人公の幻想郷の旅は、まだまだ続きます。

 



[第2章の感想]

 

最初の想定より10倍くらい文章が長くなってしまいました(;´∀`)w

ダラダラとすみませんです…(;´Д`)

 

いやー、しかし面白かった(´▽`*)!!

途中で提示される謎や伏線、そういったものが巧みに張り巡らされ、後にそれをしっかり回収しつつも、物語として破綻していませんでしたねー…お見事です(・∀・)!

紅魔館のキャラ達も全員に見せ場があり、どのキャラのファンも不快にならないシナリオだったと思います。

紅魔組って、妖々夢組(というか幽々子)や永夜抄組と違って、キャラのバックボーンがあまり判明していないという事情がありますが、皆がそれぞれ仲間を想う絆が強い、すごくいいチームという感じでしたね。

咲夜さんなんて、原作の『東方紅魔郷』の時点ではレミリアに対する忠誠心なんて特に無かったですからね(;´∀`)w

今じゃ考えられませんが、当時は『ただ衣食住が保障されているから紅魔館で働いているだけ』という設定でしたし……

 

また、これは私がそういうのを好き好んで見ているだけだからだとは思いますが、威厳とカリスマ性があるレミリアや、門番としてしっかり役目を果たす美鈴などが、逆に新鮮に感じました(;´∀`)w

私がpixivなどで見るレミリアは、500歳児であったり、『れみりゃ』であったり、小型犬に怯えるなど、いわゆる『カリスマブレイク』状態である事がほとんどだったので…w

美鈴も、貧乏くじを引きまくってエライ目に合う、サボりが見つかっては咲夜にド突かれる、4コマのオチ担当…というようなギャグ要員の印象が強かったです(;´∀`)w

まぁこういったネタは、不快に感じる方もいると思うので、当然商業作品では控えられますが…

 

そして、やはりこの第2章は『紅夢の魔女』……というか、魔理沙がメインですね。

作中で霊夢も予想していましたが、私も途中まではレミリアが正体かなと少し思っていました。

ただ、『魔女』というキーワードを考えると、少し合わないかな…と。。

『魔理沙』の名前が、全く出てこない事は気付いていましたが、時代設定が千年後であるため、『人間である魔理沙はとっくに死んでいる』と無意識に思っていたので、あまり気にしていませんでした。

これもミスリードというか、、そういうものの一種なのかもしれませんね。私は見事に引っかかりましたが(;´∀`)w

プロローグで、パチェが魔法使いの寿命の話をしている時に、魔理沙が少し考え込んでいたのが伏線の一つだったんでしょうかね。

確かにあのシーンは若干違和感はありましたが、スルーしちゃってましたねー…(;´Д`)ムゥ…

 

で、作中における霊夢と魔理沙の関係ですが、悟空とベジータの関係がすぐに頭に浮かびました(;´∀`)w

レイマリ派には堪らない展開だった気がします(*´Д`)w

ただ、『紅夢の魔女』は『闇堕ち』や『悪堕ち』とはちょっと違いますが、いつもは天真爛漫な魔理沙が、ああいった絶望を抱えるというのは、結構ショックでしたね…

……これ、作品が作品なら鬱エンドになっていたような気もしますね(;´Д`)w

 

そして魔理沙を唆した『謎の声の主』の正体も気になります。。

ちょっとこれは次の【考察】の項目で書こうと思います。

個人的には、キュゥべぇを思い出しました(;´∀`)w『僕と契約して紅夢の魔女になってよ!』

 

第1章のストーリーもかなり面白かったのですが、最初は『世界観について説明しなければならない』というメタ的な理由もあり、まだ助走段階という感じでしたが、第2章は本格的に走り始めた…という感じがしました。

第3章はいつ更新されるのかはわかりませんが、楽しみに待ちたいと思います(*´ω`)♪

 


[第2章の考察]

 

さて、では少しだけ考察をしていきたいと思います。

 

 

【前編終了時点の謎の答え合わせ・考察】

 

Q1:なぜ紫は千年間音信不通になっている(いた)のか?

A:この世界の紫が、ふて寝的な冬眠状態に入っていたから。

これは、別の世界(=元々の世界)の紫本人が言っていましたが、、ちょっとこれに関しては個人的には違和感があります。

紫は幻想郷を創った人物です。原作でも幻想郷を愛する気持ちは誰よりも強く、東方LWにおいても第1章では『自分が滅ぶのを覚悟で、並行世界の幻想郷を救うための行動の準備』をしていました。

そんな紫が、『紅夢の魔女』という幻想郷の有り様を一変させる未曽有の危機にある中、何らかのアクシデントや妨害といった不測の事態による冬眠ではなく、『ふて寝』していた……というのは、ちょっとおかしい気がします。

もちろん、メタ的に考えたら、解釈次第でぶっちゃけ何でも出来てしまう紫を登場させると、他のキャラの役割を食ってしまうというか、いわゆる『デウス・エクス・マキナ』になりかねないので、『異変解決の過程には絡ませられなかった』という可能性も有り得ます。

ただ、それならそれでいくらでも紫が介入できない理由を付ける事は可能ですし、よりによって『ふて寝』という設定にする必要もないと思います。

もしかしたら、『ふて寝』というのは紫の嘘で、何らかの非常事態が発生していた…もしくは、紫自身が何らかの真実を隠している可能性も考えられそうな気がします。

終盤の、

この発言と表情が、なんか気になるんですよね……(;´・ω・)

紫自体が、幻想郷の皆が認める『胡散臭い』妖怪であり、『神隠しの主犯』という異名を持っているのがまた……w

まぁ考えすぎかもしれませんが、後々のストーリーで紫は間違いなくキーパーソンになるでしょうね。

 

 

Q2:フランが言う『約束』とは?

A:紅夢の魔女(魔理沙)と交わした約束。『霊夢が現れたら紅夢の魔女の元へ連れてくる』というもの。

これは、ミスリードがかなり強かったですね…(;´∀`)w

前編では、いかにも『霊夢と約束した』と誤認させるような表現となっていましたが、見返してみると、フラン自身は一回も『霊夢と約束した』とは言っていないんですよね。

しかし、最初に『約束』の話が出た時に、霊夢が、

こんな発言をしています。

これが罠ですね(;´∀`)w

プレイヤーは、この発言に引っ張られ『霊夢がフランと何かの約束をした』と誤認しやすくなっています。

うーむむ……私は叙述トリック系の推理小説が好きでよく読むのですが、こういったトリックが使われている作品も何冊も読んでいたのに引っかかりました(;´Д`)w

悔しいなぁー、、くそぅ…(;´Д`)w

 

Q3:パチュリーが言うフランの『役目』とは?

A:パチュリー目線からすれば『紅魔塔を自律建設させるための魔力の供給』。しかし、フランの本当の『役目』は別にあった。

これは私が深読みし過ぎていた感があります(;´∀`)w

というか、前編の時点で答えが出ていましたね。。(;´・ω・)w

ただ、この問いの『フランの役目』という言葉には、もう一つ、パチュリーが知る由もないものがありました

 

物語全体を通した場合の『フランの役目』は、

【紅夢の魔女が封印した『過去』を解き放つ鍵】

でした。

第2章は、登場人物のうち、誰が欠けても成立しないシナリオでしたが、特にフランは最重要人物といえる立場だったと思います。

フラン以外ではこの『役目』は果たせなかったですからね…

ホントうまいな、この脚本……

 

 

Q4:フランが話した謎の物語は何なのか?

A:霊夢と魔理沙の関係のメタファー。

個人的には、この話の流れ(フランが物語を話す⇒パチュリーがそれを知らない)にはちょっとゾッとしました(;・∀・)w

何というか……DBの人造人間編で、トランクスが破壊された人造人間19号を見て「みんな一体誰と戦っているんだ…!?」と驚いているシーンや、あるはずのない自分が乗って来たはずのタイムマシンを見つけた時のような『不気味さ・不穏さ』を感じました(; ・`д・´)w

 

さて、物話の内容を確認してみると、やはり、

・魔女に憧れる女の子⇒魔理沙
・なんでも出来る不思議な少女⇒霊夢

という事になりますね。

問題は『フランは、いつ、どうやってこの話(の元となる霊夢と魔理沙の関係)を知ったのか』という事ですが……

これは明確な答えは作中で示されていませんが、おそらく【『紅夢の魔女』から月を介して情報を受け取っていた時】ではないかなと個人的には思っています。

フランはここで、『霊夢と魔理沙の関係』…というか、『魔理沙の霊夢に対する想い』を感じ取ったのではないでしょうか。

それを基に創ったお話があれであった……と考えるのが、一番しっくり来る気がします。

 

別の解釈として、【『紅霧異変』の際、魔理沙が部屋に迷い込んだ時に、直接魔理沙から聞いた】という可能性もありますが、もしそうだとすると矛盾が発生してしまいます。

魔理沙は、『紅霧異変』時にフランの部屋に迷い込んでから、そう時間を置かずに『紅夢の魔女』へと変異しています。

『霧雨魔理沙』という名前(言葉)は、この世界のロストワードでした。つまり、『霧雨魔理沙』がロストワード化した時点で、全員が魔理沙の名を認識出来なくなっていたはずです。

ところがフランは、この物語を話す前に「紅夢の魔女の話よ」と言っていました。

もしフランが【『紅霧異変』の際、魔理沙が部屋に迷い込んだ時に、直接魔理沙から聞いた】のにも関わらず、「紅夢の魔女の話よ」と言ったのなら、フランは『魔理沙=紅夢の魔女』という事実に気付いていたという事になってしまいます。これは設定的に有り得ません。

こういった理由から、この説はちょっと無いかなと思います。

 

 

 

【謎の声の主は何者?】

 

さて、前編での謎は大方解決出来ましたが、後編で新たに、一つの大きな謎が提示されました。

ズバリ、『謎の声の主』ですね。

この東方LWの世界における『ロストワード異変』の黒幕、ないしはそれに準ずる存在である事は間違いないでしょう。

 

第2章終了時点で、『謎の声の主』に関してわかっている事は以下の通りです。

1:特定の言葉をロストワード化させる事が出来る。
2:並行世界をまたいだ『神隠し』が出来る。
3:姿を変える事が出来る。
4:何らかの『目的』を持って、意図的に『ロストワード異変』を起こしている。
5:ロストワード化した対象が人物だった場合、その潜在能力を引き出す事が出来る。(ただし、これはロストワード化そのものの副産物である可能性有り。)

…といった感じでしょうか。

一つずつ見ていきましょう。

 

 

[謎の声の主についてわかっている事]

 

《1:特定の言葉をロストワード化させる事が出来る。》

 

最も重要で、最も厄介な能力がこれですかね。。

今回は、対象となったのが意思がある生命体である魔理沙だったので『交渉・提案』をしてきましたが、第1章でロストワードとなったのは【博麗】という言葉でした。

それによって『博麗大結界』の性質が暴走してしまったわけですが、【博麗】という言葉そのものは、霊夢の姓であり、神社の名前でもあります。【博麗】という言葉は『博麗大結界』だけを指す言葉ではありません。

一方、今回のロストワードとなった【霧雨魔理沙】は固有名詞であり、『霧雨魔理沙』という個人のみを指す言葉です。

 

これらの情報をまとめると、

【第1章】
ロストワード【博麗】は複数のものを指す言葉。暴走したもの『博麗大結界』には意思はない。

【第2章】
ロストワード【霧雨魔理沙】は固有名詞。暴走したもの『霧雨魔理沙という人物』には意思がある。

という事になります。

 

謎の声の主は『対象に意思が無い場合は無条件で、対象に意思がある場合は相手の承諾を得るという条件を満たした時』に、ロストワード化をする事が出来るのでしょうか?

それとも『対象に意思がある場合でも、無条件で一方的にロストワード化する』事が出来るのでしょうか?

魔理沙に交渉・提案した理由は『それが条件だった』のか『別の目的があった』のかは……今は判断不可能ですね(;´Д`)

 

 

 

《2:並行世界をまたいだ『神隠し』が出来る。》

 

これは『霊夢を第2章の世界から消した』能力ですが、作中で紫が言っていたように、【特定の言葉をロストワード化させる事が出来る】人物が、同時に持っている能力かどうかは今は判断出来ません。

これまた作中で紫が言っていたように、もし同一人物が持っているならば黒幕は一人であり、もし別々の人物が持っているならば黒幕は複数人でしょう。

 

『神隠し』にあった人物がどこへ消えてしまったのかも、今は不明です。

霊夢は、

と言っていましたが、これはあくまで霊夢の推測です。

霊夢は『この世界の自分を連れて帰る』という約束を魔理沙と交わしていましたが、そのエピソードが実装されれば答えは見えてくるのでしょうか……

 

 

 

《3:姿を変える事が出来る。》

 

これは、魔理沙に「姿を見せろ」と言われた時の行動から判明している能力ですね。

『未来のお前の姿』と言っている事から、謎の声の主は【並行世界の移動】だけでなく【時間軸の移動】も出来る可能性があります。

もしくは【未来予知or未来を覗き見る力】【因果を逆転させる力(『自然の流れによる《未来の魔理沙の姿》』ではなく『謎の声の主が介入したからこそ誕生した《未来の魔理沙の姿》』を呼び出した。)を持っている可能性もあります。

 

また、謎の声の主は『個の姿を持っていない可能性』もあります。

つまり、

【正体が『情報や概念そのものが意思を持った存在』であり、元々肉体を持っておらず、第三者が視認するためには具現化する必要がある。】

…という可能性です。

 

謎の声の主の発言、

を見ると、個人的にはこちらの可能性が高い気がします。

てか、この『いたし方あるまい』というセリフを、どう解釈するかによって変わってきますね。。

これを『本来の姿を見せたくないから《未来のお前の姿》で出る』と解釈するか、『本来は体が無いから《未来のお前の姿》で出る』と解釈するか……

私は後者の解釈をしたのですが、どうなんでしょうね……(;´・ω・)

 

 

《4:何らかの『目的』を持って、意図的に『ロストワード異変』を起こしている。》

 

これは、

この発言からわかる事柄ですね。

気になるのが『材料』という言葉。

『目的』を達成するためには、『材料』が必要だと推測出来ます。

 

今回…謎の声の主は、『魔理沙の願いが『霊夢と肩を並べる』という事』を知っていながら、その代償として『霊夢を奪う』という、かなりえげつない事をしています。

『材料』というのが、例えば『対象が絶望した時、もしくは大きく感情が揺さぶられた時に発するエネルギー』だとしたら、わざと魔理沙を絶望のドン底に叩き落した…とも考えられます。

………ストーリー感想の項で、私は『キュゥべぇを思い出した』と書きましたが、こう考えるとマジでアイツに酷似してますね(;´∀`)w

実際のところはどうなのか……気になりますね。。

 

 

そしてもう一つ。

この発言からは、

『謎の声の主は、明確な意思を持っている。』

という事実が伺えます。

つまり『ロストワード異変』は、今回の魔理沙のように『自分の意思とは無関係に力が暴走してしまっている誰かの影響』という訳でも『何らかの自然現象や物理法則が機械的に発生させている』という訳でもなく、『何者かが意図的に引き起こしている』異変だという事になります。

うーん……これは厄介ですね…(;´Д`)

『相手に意思がある』という事は『交渉・説得の余地がある』可能性はありますが……まぁそれで解決は無いでしょうね(;´Д`)w

 

 

 

《5:ロストワード化した対象が人物だった場合、その潜在能力を引き出す事が出来る。》

 

これは、前述したように『ロストワード化そのものの副産物である可能性がある』ため、ちょっと未確定な能力かなと思います。

ただ、

これらの発言を考えると、もしかしたら『対象の力をブーストする』事も、謎の声の主の能力の一つである可能性もあります。

 

第1章では『博麗大結界』が暴走しましたが、霊夢はこれに関して、

このような結論を出しています。

ここで重要となるのは『ロスト化しても性質の根本は変わらない』、『同じ系統の暴走化した性質に変異する』という点です。

 

今回、魔理沙は『紅夢の魔女』へと変異した事で、爆熱と獄炎の弾幕を放出していましたが、作中でも霊夢が指摘したように、魔理沙の本来の魔法(弾幕)の成分は『星』の成分です。

原作的には魔理沙は『星』と『レーザー』の弾幕を使いますが、一応所持しているミニ八卦炉から火力調節が出来る炎を出す事は出来ます。

また、魔理沙の代名詞であるスペルカード【恋符「マスタースパーク」】は、ミニ八卦炉から射出されますが、あれは炎ではなくレーザーであり、これを『炎の魔法』と解釈するのは……ちょっと無理があるように思います。

 

こういった事を踏まえて考えてみると、『同じ系統の暴走化した性質に変異する』のであれば、『【巨大かつ大量の星の弾幕】や【極太レーザーや多段レーザー】を四方八方に撒き散らす』という暴走をしてもいいはずです。

しかし、実際は『熱と炎』を放出していました。

100歩譲って『レーザーを熱・光と解釈し、炎はミニ八卦炉が暴走した』と考えてみても、今度は『ロスト化しても性質の根本は変わらない』という点が問題になります。

魔理沙の弾幕の根本部分は、やはり『星』と『レーザー』になります。ここが変わらないのであれば、やはり『熱』と『炎』には結び付きません。

 

ただ、

パチュリーのこの発言を考えた場合、『一見、暴走した性質が元々の性質からかけ離れていたとしても、何らかの要素が加わった結果ならば『性質の根本は変わらない』というルールは満たせる』という事になります。

うーむ……(´-ω-`)

これをされると、ぶっちゃけ何でもありというか、いくらでも『性質が異なる理由』が付けられちゃうんですよね……

魔理沙の件に関しても、『魔理沙の潜在能力的には、本質は『熱』と『炎』だった』とか『霊夢に対する想いや、自分のせいで霊夢が消失してしまったという激情が『熱』と『炎』に変化した』とか、いくらでも説明は付けられてしまいます。

 

んー……

これを、謎の声の主の能力と結びつけるのは難しいかもしれませんね……(;´・ω・)

謎の声の主は、ロスト化すればどうなるかは当然熟知しているので、上記の、

この発言も、『ロスト化≒強化された上での暴走』という要素から言っただけかもしれません。

ちょっとこれに関しては、今の所は納得できる解釈は難しいです……(;´Д`)

 

 

 

[謎の声の主の正体は?]

 

さて、ここまで踏まえた上で、謎の声の主の正体を考えてみます。

 

まず一つ言えるのは、正体が個人であろうと複数であろうと、

『とてつもなく強大な能力を持ち、明確な悪意を持っている、最大級に危険な存在』

という事でしょう。

 

幻想郷にはとんでもない能力を持つキャラが大勢いますが、その中でもトップクラス…神の如き能力を持つ『幻想郷の賢者』である紫や隠岐奈に匹敵、あるいは超える可能性すら持っている存在かもしれません。

というか事実、第1章では紫と隠岐奈が協力しても、異変の進行を食い止めるのが精一杯でした。

もちろん異常事態中の異常事態であったため、そもそも能力を100%発揮出来なかったという可能性はあります。

 

で、そういった事を考えた場合、この謎の声の主が東方LWオリジナルキャラである可能性は低い気がします。

ここまでの情報をまとめれば、謎の声の主は『ぼくがかんがえたさいきょうのキャラクター』に他ならず、原作キャラを引き立て役にするというのは、さすがに考えづらいです。

もちろん二次創作なので、そういったキャラクターを出す事は自由ですし、むしろ『ラスボスがオリキャラ』というのは自然な事ではあるのですが……

ただ、前述したように、正体が『情報や概念の集合体』だった場合は、話が変わってきます。

 

例えば『並行世界を含めた、全ての時空の幻想郷に充満する魔力・妖力などが集まって誕生した存在』だとしたら、どうでしょうか。

オリキャラには変わりありませんが、こういう設定のキャラの場合は『幻想郷そのものの具現化』とも言えます。

原作キャラを蔑ろにすることなく、強大な存在である事の説得力もあり、ラスボスの格としても問題はない……のかなとは思います。

ただ、その場合でも『容姿(キャラデザ)はどうすんだ』という問題は出てきます。

まぁ……それは避けられない問題ですが、例えばそれが原作の主人公である霊夢をベースとした特殊な姿(今回の魔理沙の『紅夢の魔女』のような)をしていたり…というのはアリなのかなとは個人的には思います。

 

もしくは、東方LWの主人公(プレイヤー)の分身というか、FF2の『皇帝』のように善と悪に分かれた別人格がラスボスで、光と闇に包まれたような感じにする…とかの可能性もアリかなと思います。

しかしこれだと、キャラ人気とかはでなさそうですけどね…(;´・ω・)w

 

あとは、原作キャラの誰かが悪堕ちした存在……という可能性も無くは無いですが、、これはちょっと考えづらいかなとは思います。

東方キャラは各キャラにファンがいるので、特定のキャラを完全な悪役にしてしまう事はしないでしょうしね……

また、単純に特定のキャラ贔屓と捉えられてしまう可能性もありますしね……

うーん……難しいですなぁ(;´∀`)w

 

無難なのは、『情報・概念・エネルギーの集合体』や『主人公の闇の部分』とかかなぁとは思います。

過去の記憶が無い主人公が、実は犯人だった……というのは、典型パターンの一つではありますが、うまく設定や演出を練られれば、普通に面白くなりそうではあるんですけどね…

 

まぁ、今は何を言っても答えはわからないですし、これからのストーリーで明かされる事実もあるでしょうから、この考察が完全に的外れの可能性も高いです(;´∀`)

この先のストーリーも非常に楽しみです!ぜひこのクオリティのまま進んでいってほしいと思います(・∀・)♪

 

……ただ。スマホゲーの場合、サービス終了が何よりも怖いんですよね…(;´Д`)w

結構面白いストーリーでも、サー終で未完のまま補足もなく終わるソシャゲの多いこと多いこと……(;´・ω・)

ただ、東方の場合はマンガや小説という形でストーリー補完も出来るような気がしますし、ゲーム自体がダメになってもなんとかなりそうな気はするんですよね(;´∀`)w

もちろん、ゲームが長く続いてくれる事を願っていますが、、こればかりはどうなるかわからないので、あまり気にしない事にします(;´∀`)w

 


《終わりに》

 

という訳で、今回は東方LWのストーリー第2章の記事でした!

うーん……とてつもない文章量になってしまった(;´∀`)w

これ、アプデ翌日の8日から書き始めて4日間掛かりました…w

 

今回登場した『紅夢の魔女』版の魔理沙は、いつかプレイアブル化するのでしょうかね…?

ネットを見てると、プレイアブル化を希望する声が多いように思いますし、私もプレイアブル化してほしいなと思います(´・∀・)

こういった、既存キャラの別ver.というか、オリジナルver.は、個人的にはどんどん出して行って欲しいです。

東方の二次創作である以上、原作キャラのみだと数が限られているので、そういった意味でもやっていってほしいですね。。

 

なにはともあれ、ストーリー第2章、非常に楽しめました(゚∀゚)!

第3章の更新はまた結構先になると思いますが、気長に待ちたいと思います!

今回は以上です!

 

そいでは!ヾ( ´ー`)ノ

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